このページの本文へ

CLIE PEG-NR70V

CLIE PEG-NR70V

2002年03月18日 18時38分更新

文● アスキーPC Explorer編集部・小林 久

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

本体の高速化でGraffiti環境もさらに快適に

ソフトウェア化Graffitiエリアは、右下のキーボードボタンを押すことで、ソフトウェアキーボードに変更できる。下側にはバッテリ残量や時刻、メモリースティックの有無などが表示される。
 キーボードばかりに注目が集りがちな文字入力環境だが、ソフトウェア化されたGraffitiエリアと本体速度の向上によって、手書き入力環境がより快適になっているのも見逃せないポイントだ。

 Graffiti&ATOKのレスポンスに関しては、旧機種でも不満を感じることはなかったが、文字認識と変換候補の表示が高速になったことで、文字を書いている自分の速度も上がってくることに気づく。ハードの処理能力が文字入力の速度に与える影響の大きさを改めて実感させられた。



Graffitiエリアをペンでなぞると軌跡が表示されるようになり、Graffitiが従来よりも使いやすくなった。
 文字の書きやすさには、入力した軌跡が表示されるようになったことも関係している。紙にペンで書く感覚に近づくと同時に、自分で書いた文字の善し悪しが視覚的にわかるので、Graffitiの習得が以前よりずっと楽になるはずだ。

 このGraffitiエリアは、右下のキーボードアイコンを押すことで、ソフトウェアキーボードに切り替えられる。Graffitiエリアの下部には「ホーム」「メニュー」「検索」ボタンなども用意するほか、「バッテリ残量」や「時刻」も常時表示される仕組みとなっている。細かいことだが、通常はホーム画面でしか表示されないこれらの情報を常に参照できるのは使いやすさを高めるうれしい配慮だ。



スペック以上に楽しめるデジタルカメラ

回転式のデジタルカメラは、メモリースティックスロットや赤外線ポートともに、ヒンジ部に搭載。撮影時は側面にあるキャプチャボタンを押す。キャプチャボタンの反対側はストラップ取り付け用の穴となる。下側にあるのはオプションの通信アダプタ。
 本体のヒンジ部に備えられたデジタルカメラは、10万画素のCMOSセンサを使用しており、88×88/160×120/320×240ドットの3種類のサイズでの撮影が可能だ。レンズは画角35mm相当のパンフォーカスタイプで、回転式となっており、撮影にはヒンジ部の左側に用意されたキャプチャボタンを使用する。



CLIE Cameraの撮影画面。焦点距離は35mm換算で35mm相当。簡単な露出/ホワイトバランス調整機能を備えている。
 画質自体は何が写っているかが分かる程度だが、撮影ソフト「CLIE Camera」はキビキビと動き、モニタ表示にもタイムラグはほとんどない。ほかのソフトを利用している状態でもキャプチャボタンを長押しすれば、撮影することができ、レンズの角度にさえ注意すれば、画面をまったく見ない状態でも被写体を捉えられる。



プレビュー画面で、各アプリケーションのアイコンを押すことで、画像に手書きのイラストを付加したり、CLIE Mailへの添付が簡単にできる。
 最高画質でメモリースティックに画像を保存すると記録し終わるまで25秒程度かかってしまうのが難点だが、内蔵メモリに保存する設定にしておけば問題ない。ファイルサイズは最高画質で30~50KB程度となり1MBの空き容量で20~34枚の画像が保存できる計算になる。撮影した画像をCLIE Mailにワンクリックで添付できるなど、機動性は高く、メモやコミュニケーション用途として十分楽しめる機能だ。



外付けバッテリにもなる通信アダプタ

通信アダプタはPEG-Tシリーズと同様、スライサータイプ。取り付けると約1.5倍の厚さになる。本体への取り付けコネクタ部分には通信状態を把握するためのLEDなどを装備する。
 通信を行うには、TypeIIのCFスロットを装備した専用オプション「通信アダプタ PEGA-CF70」が必要となる。アダプタは最厚部(CLIE底部のシリアルコネクタにジョイントする部分)が19.9mmあり、本体に装着するとほぼ1.5倍の厚みとなる。アダプタには本体と同容量のバッテリを内蔵しており、外付けバッテリにもなる。

 さらに、メールの自動着信機能も備えており、PメールやEメールを着信した際に自動的に受信し、LEDやアラームで通知することも可能だ。この機能が利用できるのは、DDIポケットのサービス(対応するPHSデータ通信カードはNECインフロンティア製の「CFE-01/02」)を利用しているユーザーに限られるが、外出先ですぐにメールを受けたいと考えているユーザーにとっては非常に有効な機能だ。

 気になる通信時の電力消費に関しては、編集部で行ったランダウンテストで、2時間30分以上の連続使用が可能だった。常にデータをやり取りしている状態での計測結果であり、実際はこれより長時間の使用が可能になると考えていいだろう。



メモリースティックスロットに取り付けられる周辺機器「CLIE GEAR」をメモリースティックと比較。右から2つ目がBluetoothアダプタ。メモリースティックとほとんど変わらない大きさだ。
 なお、通信アダプタで本体がかさばるのは避けたいなら、「Bluetoothモジュール PEGA-MSB1」(予想実売2万円弱)を導入し、auの「C413S」など、Bluetooth対応の携帯電話に接続する方法もある。Bluetooth 1.1に対応しており、VAIOシリーズや無線LANアクセスポイントとの接続も可能だ。



単3電池×4本でCLIE本体に電力供給できる専用オプション「バッテリアダプター PEGA-BC10」。単3アルカリ/ニッケル水素/ニッカド電池に対応。予想実売価格は4000円弱。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン