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PowerShot A100

PowerShot A100

2002年05月10日 13時41分更新

文● アスキーPC Explorer編集部・行正 和義

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PowerShot A100

キヤノン

2万4800円

キヤノンの「PowerShot A100」は、2万4800円という低価格の入門機ながらオートフォーカスを備え、光学ズームを持たないことを除けばIXY DIGITALシリーズと同等の機能を持つ。

入門機としては高い機能と画質

 PowerShot A100は、同社の中でも最もシンプルなスペックのデジタルカメラで、120万画素CCDを搭載する入門機だ。レンズは単焦点(f=39mm相当)ながらオートフォーカス機能を搭載する。

横長ボディは持ちやすく、大きな突起もないことからポケットやポーチへの収まりもよい。

 本体は110(W)×36.6(D)×58(H)mmと横長の直方体で、高さは「IXY DIGITAL 200」とほぼ同じながら幅/奥行きはともに約36~37%程度大きくなっている。沈胴動作やズームのない単焦点レンズ搭載なので本体サイズも小さくなりそうだが、本体サイズの増加は主に電池の変更によるところが大きい。IXY DIGITALシリーズでは薄い直方体の専用リチウムイオンバッテリパックを採用していたのに対し、A100では単3電池×2本となっている。入手しやすいアルカリ乾電池のほか、ニッケル水素充電地にも対応する。バッテリ持続時間は、3アルカリ乾電池の場合は液晶モニタONで約100枚、OFFなら380枚、ニッケル水素充電池を用いれば液晶モニタONで210枚、OFFで630枚の撮影が可能だ(いずれも公称値)。IXY DIGITAL 200の液晶モニタONで約120枚、OFFで270枚という数値に比べるとA100を単3ニッケル水素充電池で使ったほうが2倍程度の撮影が可能であり、ズームなどの動作をしないこともあって電池寿命に関しては大きなアドバンテージがある。



本体背面。上下左右それぞれに撮影関係の機能を兼ねており、撮影時はメニューを呼び出すことなくほとんどの操作が可能だ。

 A100のフロントフェイスを独特なものにしているのが、中央部の勾玉(まがたま)のような形状のスイッチだ。右側を軽く下に押せばカシャっという軽い音とともにレンズカバーが開いて撮影モードで電源がONになり、上に押し上げればレンズカバーが閉まって電源が切れる。再生モードで電源をON/OFFする場合は背面にある電源ボタンを押せばいい。背面には十字カーソルボタンが用意されており、カーソルはメニューを呼び出しての上下左右と撮影関係の機能(上:露出/ホワイトバランス/色効果の設定モードの切り替え、下:連写/セルフタイマ、左:マクロ/遠景、右:フラッシュモード)を兼ねる(写真1)。メニューシステムはIXY DIGITALや「PowerShot A1020」をほぼ継承しており、露出やホワイトバランスはいちいちメニュー画面を呼び出さなくても液晶画面の下部にゲージや一覧が表示されてカーソルの左右で設定値を変更できる。PowerShot A20/A10やIXY DIGITALシリーズでは左右カーソルのみだったが、A40/A30は十字カーソルを採用しているだけにメニューを呼び出しての操作も若干使いやすくなった。



本体側面を開けると単3電池とCFスロットが現れる。

 フォーカスはIXY DIGITALシリーズと同じ3点測距で、2人が並んでいる場面でのフォーカスの中抜けも防止しており、撮影時には液晶画面上に3つのフォーカスポイントが表示され、合焦した部分がグリーンに変わるのも「PowerShot S30/40」と同様だ。また、低価格入門機としては珍しくAF補助光照射機能を搭載しているほか、メニューからAF補助光をOFFにすることもできる。AF補助光はオートフォーカスが効かない暗い場所では重宝するものの、IXY DIGITALシリーズでは少々薄暗いだけでもAF補助光が照射され、被写体をまぶしがらせるといったことがあっただけにありがたい。さらに、マクロ時には20cm以内まで合焦し、1~1/6秒の長時間露光時にはスローシャッターノイズリダクションが機能する。露出制御に関しては±2EV(1/3ステップ)の露出補正のみで絞りやシャッター速度を指定するマニュアル撮影機能は持たないのものの、基本機能に関しては非常におごった仕様と言えるだろう。



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