撮影画像に関しては、サンプル機ということもあって製品版とは異なる可能性がある。同社ならではのノイズを抑えた鮮やかな発色が特徴で、若干人工的な印象を受けるものの総じて画質は良好だ。
A30での撮影結果。元画像は960×1280ドット。発色は鮮やかで記憶色を強調するきらいはあるが、ノイズも少なく画質は良好だ。 |
A40での撮影結果。元画像は1200×1600ドット。F2.8、シャッター速度1/3秒。暗部ノイズの少なさに加え、暗い部分の描写と同時に明るい屋外も飛んでいないなど階調表現も良好だ。 |
A40での撮影結果。元画像は1200×1600ドット。水の流れを筋で表現するために絞り込んでF11(望遠側)にし、スローシャッター(0.5秒)モードで撮影。 |
A20/A10は、従来のIXY DIGITALシリーズをベースにしつつ単3電池を利用可能にする代わりにサイズを大きくした低価格入門機という位置付けだった。これに対してA40/A30は同社の上位機「PowerShot S40/S30」に搭載されている機能も取り込んでいる。マニュアル撮影に加えてコンバージョンレンズも利用できるなど、スナップ撮影ばかりでなく作品志向の撮影も可能だ。入門者向けの低価格機はコンパクトさを重要視したり、簡単操作を前面に出してプログラムオート露出のみといった製品が多い。それに比べればA40/A30はコンパクト機というには大きく、デザインも少々無骨だ。しかし、大きめのグリップや左手でサポートしやすいレンズ部など、カメラの基本を押さえた使い方を学ぶことができるし、カメラに慣れればより凝った撮影機能を試すこともできる。撮影方法を自分なりに工夫してみたいと考えている、上級志向の入門~初級者にぜひお勧めしたい製品だ。
PowerShot A40/A30の主なスペック | ||
製品名 | PowerShot A40 | PowerShot A30 |
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撮像素子 | 1/2.7インチ有効200万(総210万)画素CCD | 1/2.7インチ有効200万(総130万)画素CCD |
レンズ | 光学3倍ズーム、f=5.4~16.2mm(35mmフィルムカメラ換算:35~105mm)、F2.8~4.8 | |
記録媒体 | CF TypeI(8MB付属) | |
記録画素数 | 1600×1200/1024×768/640×480ドット | 1280×960/1024×768/640×480ドット |
液晶モニタ | 1.5インチ低温ポリシリコンTFT | |
動画記録 | 320×240ドット(約10秒)/160×120ドット(約30秒)、いずれも約20コマ/秒、音声付き | |
シャッター速度 | 15~1/1500秒 | |
絞り | F2.8/8.0(広角側) | |
インターフェイス | USB(専用プリンタ「CP-100」「CP-10」へのダイレクトプリント機能付き) | USB(専用プリンタ「CP-100」「CP-10」へのダイレクトプリント機能付き)、ビデオ出力 |
電源 | 単3電池×4本(アルカリ乾電池、ニッケル水素充電池) | |
本体サイズ | 110.3(W)×37.6(D)×71.0(H)mm | |
重量 | 約250g(本体のみ) |