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フューチャービーツ、eコマース支援サービス“エニーコード”を発表――雑誌を見ながら携帯電話で発注が可能に

2002年03月08日 22時53分更新

文● 編集部 田口敏之

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(株)フューチャービーツは7日、都内に報道関係者らを集め、同社のeコマース支援サービス“anycode(エニーコード)”についての発表を行なった。同システムは、雑誌などに掲載されている商品や店舗の情報に独自のコード番号を付け、このコード番号を入力するだけで、インターネットにアクセス可能な携帯電話から、商品の注文や決済、予約、情報の閲覧などを行なえるというもの。ユーザーの利用は無料。

コード番号を入力する画面
コード番号を入力できる画面

具体的な利用の流れは以下の通り。まずユーザーは、インターネットにアクセス可能な携帯電話を利用して、anycodeのウェブサイトのトップページから、会員登録を行なう。登録が完了すると、会員個人の専用ページが与えられる。専用ページでは、anycodeのコード番号が入力できる。コードは“225-664”や“33-13”など、数桁の数字を2つ併せたもので、ユーザーは数字のみを入力する。それぞれの数字が“媒体”と“商品”を表わしている。

雑誌に掲載されている商品に、anycodeのコード番号を付ける
コード番号が付いた商品の例。“33-13”などがコード番号

ユーザーが雑誌などを見ていて、欲しいと思う商品などがあったら、商品ごとに付けられているanycodeサービスのコード番号を入力すれば、即座にその商品の購入画面にジャンプできる。購入画面では、商品が売られている店舗の情報も確認できる。また実際に注文、配送の手続きを行なう場合、会員登録を行なった際に入力した住所が反映されるので、住所などを入力する必要がない。また、複数の配送先を入力しておいて選択することもできる。配送の方法も、代金引換や現金書留のほか、商品と引き替え時にカードで決済できる、佐川急便(株)の“e-collect”が選択できる。

購入画面
購入を行なう画面。サイズの指定や配送方法、決済方法のの選択を行なえる

同様にして、クーポンサービスの利用や、レストランなど店舗の予約も行なえる。また、コードの入力には、通常のキー入力のほか、音声入力も可能で、その場合は音声によるガイダンスに従って、商品の購入や決済などを行なえる。anycodeのウェブサイトは、iモード、EZweb、J-SKY、ドットiなどから利用できるが、H"には対応していない(今後対応予定)。また、インターネットにアクセス可能であれば、パソコンやPDAからも、ブラウザーを介して利用できるようになっている。

企業に届くユーザーからの注文伝票。パソコンや携帯電話で確認できる
企業に届くユーザーからの注文伝票。パソコンや携帯電話で確認できる

anycodeを利用する企業側のメリットとして、詳細なマーケティングデータを得られるということが挙げられる。性別や年齢など詳細なユーザー情報のほか、雑誌や広告など、ユーザーがどの媒体を利用して注文や予約を行なったのかも分かる。また、受発注やユーザーの管理、アクセス分析などは、パソコンのほか、携帯電話からも行なえる。たとえば、レストランなら、ユーザーから予約が入った場合、予約受付けの担当者の携帯電話にデータを送るように設定しておけば、担当者が人数や時間などを確認して、即座にそのユーザーに予約確認のメールを送信できる。

料金は、予約サービスや資料請求サービスとして利用する場合、初期設定料金が2万円で、テキスト画面2ページと画像付きページ1ページを含む月額基本料金は3000円。商品の販売用に利用する場合は、初期設定費用が無料で、月額基本料金は売上額の5~20%となる。

雑誌の紙面
『TokyoWalker』などに実際に掲載される紙面

実際に利用できるanycodeサービスとして、3月26日に発売される(株)角川書店の情報誌『TokyoWalker』など、若者向けの情報誌の紙面に、映画“モンスターズ・インク”のオリジナルキャラクターグッズと併せて、anycodeのコード番号が掲載される。掲載されたグッズは、実際に購入できる。

フューチャービーツ代表取締役の諏佐憲男氏
フューチャービーツ代表取締役の諏佐憲男氏

フューチャービーツ代表取締役の諏佐憲男氏は、「anycodeは、より多くの方に、より簡単に情報にアクセスしていただき、あらゆるeコマースサービスを可能にする。あらゆるメディアからアクセスしていただけるようにすることが目的であり、現在さまざまな媒体との話し合いを行なっている。やがては、このサービスが世の中のスタンダードとなるよう、事業を展開してゆくつもりだ」と述べた。

anycode展開のステージ
anycode展開のステージ

同社は今後の展開を3つのステージに分けている。まず、2002年から2003年の半ばまでの第1ステージでは、雑誌やカタログなどにanycodeのコード番号を掲載し、学生やOLなど若年層の利用を見込んでいる。2003年の後半から2004年の半ばまでの第2ステージでは、テレビやラジオにもanycodeを進出させ、ビジネスマンなどの一般層を取り込むという。そして2005年以降の第3ステージでは、チラシやタウン誌などにコード番号を掲載し、主婦や高齢者などの家庭層にまで、利用者を広げていくとしている。また同社は、anycodeの海外市場への進出も考えているという。

目標としては、2005年までに、120万人のアクティブユーザーの獲得を見込んでいる。売り上げは、初年度6億円を目指すという。

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