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ジュニパー、事業戦略説明会を開催──モバイルIP網市場にも注力

2002年03月07日 09時58分更新

文● 編集部 佐々木千之

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ジュニパーネットワークス(株)は5日、都内の本社に報道関係者を集め、事業戦略説明会を開催した。同社ではコアルーター分野で得られた信頼と実績をもとに、エッジルーター、モバイルルーター、ケーブルルーターの各分野に向けて注力していくという。

米ジュニパーネットワークス社ワールドワイド・セールス&サービス担当副社長のクリストファー・ハースト氏
米ジュニパーネットワークス社ワールドワイド・セールス&サービス担当副社長のクリストファー・ハースト氏

戦略説明会では、米ジュニパーネットワークス社ワールドワイド・セールス&サービス担当副社長のクリストファー・ハースト(Christopher Hurst)氏、ジャパン・アジアパシフィックマーケティング・オペレーションズ・ディレクターのアラン・ペティグルー(Alan Pettigrew)氏が説明を行なった。

ジャパン・アジアパシフィックマーケティング・オペレーションズ・ディレクターのアラン・ペティグルー氏
ジャパン・アジアパシフィックマーケティング・オペレーションズ・ディレクターのアラン・ペティグルー氏

IPネットワークを使ってありとあらゆるデータをやりとりする“ニュー・パブリック・ネットワーク”時代になっているという。そうした大量のトラフィックを処理するにあたっては、従来型のCPUとソフトウェアベースのルーターでは限界があり、ジュニパーネットワークスが開発してきた、フォワーディング、ルーティング、サービスの3つの機能にそれぞれASIC(特定用途向け半導体)を使ったワイヤーベースのルーターが強みを発揮するとしている。同社2001年に日本でIPv6のサポート製品を投入したが、競合他社はソフトベースのためにパフォーマンスがIPv4と比較してかなり落ちたたのと比べ、ワイヤーベースによる処理能力の高さが発揮されているという。

ルーターが処理すべきデータは急上昇し続けているという
ルーターが処理すべきデータは急上昇し続けているという

ジュニパーネットワークスは現在、通信事業者/プロバイダー向けのコア(バックボーンルーター)、企業向けのエッジ、携帯電話事業者向けのモバイル、CATV事業者向けのケーブルの4つの市場にフォーカスしているという。同社のビジネスモデルは顧客企業に単に製品を売りつけるのではなく、多様なサービスを可能にすることで顧客企業の収益を増やし、さらに顧客企業の顧客はよりよいサービスを得られる、というWin-Winの関係をもたらすものだという。

エッジルーターに関しては昨年からビジネスを始めたが、1年間でシェアを0%から10%に伸ばすなど、コアルーターで得た実績によって業績を上げているという。また、モバイル関連ではスウェーデンのエリクソン社と提携し、GGSN製品(※1)といった、携帯電話ネットワークとインターネットを結ぶ製品を投入したとしている。

※1 GGSN:ゲートウェイGPRSサポートノード。GSM方式携帯電話の高速インターネット通信機能GPRSを使って、携帯電話ユーザーがインターネットにアクセスする場合のゲートウェイ装置。

ジュニパーネットワークスが注力する、高性能ルーターの市場4つ
ジュニパーネットワークスが注力する、高性能ルーターの市場4つ

同社の最近の実績としては、フュージョン・コミュニケーションズ(株)の日本全国をカバーするVoIPネットワーク向けにバックボーンルーターを納入したことや、月間の加入者増が500万人にも達するという中国最大の携帯電話キャリアーであるChina Mobile社(中国移動通信集団公司)にGGSN製品を納入し、同社のIPネットワークの8割をカバーしていることなどを紹介した。

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