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Decuma、手書き文字入力認識ソフト『Decuma Japanese』で日本市場に参入――ジャストシステムとの連携も

2002年03月05日 21時38分更新

文● 編集部 増田悦子

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スウェーデンのDecuma(デクマ)社は5日、手書き文字認識ソフト『Decuma Japanese(デクマ日本語)』を日本ヒューレット・パッカード(株)の『hp jornada(ジョルナダ)568』対応のソフトとして販売を開始し、日本市場へ参入したことを発表した。併せて、(株)ジャストシステムと連携し、『Decuma Japanese』と『ATOK』を統合した製品の開発を進めていくことを発表した。

Anders Berglund氏
Marketing and Sales ManagerのAnders Berglund氏

『Decuma Japanese』は、開発の際に“書くプロセス”に注力をしたという手書き文字認識ソフト。漢字、ひらがな、カタカナ、アルファベット、記号を混在して入力できるのが特徴。入力には、漢字やひらがなを混在して使用できる“標準モード”、パソコンと同様に、入力をひらがなのみで行ない、変換する“ひらがなモード”、アルファベットと数字のみを入力するための“英数モード”の3つのモードを備えている。漢字は、JIS第1水準の全てとJIS第2水準の約700字に対応している。また、標準の書き順のほか、日本人が頻繁にしてしまう間違った書き順や続け字、くずし字などにも対応。誤認識のときの修正も、ボタン1つで、候補字が出るようにするなど、ユーザーにストレスを感じさせないように設計したという。

また、類似した文字をディスプレー上で見やすくするために、入力欄の文字の背景を、ひらがなならピンク”、漢字なら“黄色”、英数字なら“水色”といったように文字種別ごとに変えるようにしたという。デクマでは、認識エンジンとユーザーインターフェースがセットとなってはじめて、効率的な入力ができると考え、ユーザーインターフェースにも力を入れて開発してきたとしている。

背景の色が変わる文字の種類ごとに入力欄の背景の色が変わる

日本市場における展開計画として、Marketing and Sales ManagerのAnders Berglund(アンダース・バーグランド)氏が、“日本のスウェーデン大使館内にデクマの拠点を置くこと”と“ジャストシステムと連携し、日本語入力環境の開発を行なっていくこと”を発表した。同氏は「日本は、デクマにとっても、文字認識ソフトにとっても、非常に重要な市場であるため、営業の拠点とテクニカルサポートを置く。また、昨年5月に来日した際、日本にさまざまなタイプの携帯端末があり、それらにデクマの製品を載せることにビジネスチャンスを感じた。拠点を置き、日本の顧客とより近い関係を築きたい」と述べた。

また、ジャストシステムとの連携については、「デクマとATOKを組み合わせた開発を行なっていく予定である。この連携によって、ジャストシステムとデクマの両方の製品がパワーアップするであろう。第3四半期をめどに、公表できるプロトタイプを作りたい」と述べた。なお現時点でDecuma Japaneseは、hp jornadaのみに対応しており、他のデバイスにはインストールできないという。同社では、今後Palm OS搭載PDAをはじめとするjornada以外のデバイスにも拡張していきたいとしている。

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