2002年の春モデルに追加されたNECの新型B5ノート「LaVie J」は、12.1インチXGA液晶を装備しながら1.3kg台と軽量で、しかも必要と思われるポート類を一通り装備。それでいて値頃な価格を実現した、実用的なモバイルノートである。
USB 2.0、CFスロットなど
充実したポート群が○
3モデル用意されたLaVie Jの中でも、今回評価したのは真ん中にあたるLJ500/2D。他モデルとの違いはCPUクロックとHDD容量、USB接続のCD-RWドライブの有無で、基本的な仕様はほとんど同一である。本機のCPUは低電圧版Mobile Celeron-650MHzで、チップセットはProSavage PN133T。ビデオはチップセット内蔵機能を利用する(ビデオメモリは8/16/32MBから選択可能)。標準搭載のメモリ容量は256MBだが、さらに512MBモジュールを追加すれば768MBまでの増設が可能なのはうれしい点だ。重量は約1.35kgで、本体の厚みは最薄部で約19mm弱。同じ12.1インチTFT液晶搭載のB5ノートでは、東芝「DynaBook SS S」シリーズはこの数値を下まわっているが(14.9mm/約1.19kg)、ほかの製品と比べ十分に薄く、軽い。それでいて、本体の筐体は非常にガッチリしており、液晶の背面部を少々強く押しても、へこんだり、たわむような感じはない。
本体サイズ以上に本機優れた点としてあげられるのは、充実したインターフェイス類である。PCカードスロット(TypeII×1)、CFカードスロット(TypeII×1)、IEEE1394、USB×3、VGA、モデム、Ethernetと、必要と思われるものは満遍なく押さえられている(写真1)。さらに、本機の上位モデル「LJ700/2D」ではIEEE 802.11b対応の無線LAN機能まで内蔵する。モバイル時も、家庭やオフィス内での利用時の両方でも、あらゆる形態の通信に対応できる。また、本機のUSBポートは3ポートともUSB 2.0に対応。出荷時の状態ではドライバが未導入のためUSB 1.1相当での動作となるが、近々マイクロソフトからWindows Update経由でドライバが提供される予定だ。
写真1 右側面に2つ、背面に1つ用意されているUSBポートはすべてUSB 2.0に対応している。また、左側面には排気用ファンが用意されているが、低電圧版のMobile Celeronということもあり、起動時以外に回転するケースはあまりない。 |
写真2 縦方向に短めのキートップは若干好き嫌いが出る可能性がある。実機が展示されているショップなどで実際に触ってみることをお勧めする。 |
写真3 ACアダプタは36(W)×90(D)×26(H)mm/約200gと、他社のモバイルノート用と比べてもかなり小型。さらにアダプタを直接コンセントに差すための変換コネクタが用意されている。 |
実売価格は17~18万円前後。USB接続の外付けCD-RWドライブとOffice XPを省いた「LJ300/2A」というエントリモデルは13~14万円前後とさらに値頃感がある。また、本機の購入を検討するなら、NECの直販サイト(http://121ware.com/)の専用モデル「LaVie G」も検討に値する。LaVie Gでは、LaVie JをベースにプリインストールのWindows XPをHome EditionからProfessionalに変更できるほか、LJ300/2A相当モデルに無線LANを追加したり、メモリやHDDの容量変更といったカスタマイズが可能だ(256MBメモリ追加で+5000円という価格も妥当なところ)。
ユーザーがPCを購入する際に一番気になる“価格”というポイントをしっかり押さえた上で、実際の利用時に不足する部分はほとんどなし。まさにユーザー本位な1台としてお勧めできるB5ノートと言える。
LaVie J LJ500/2Dの主なスペック | |
製品名 | LaVie J LJ500/2D |
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CPU | 低電圧板Mobile Celeron-650MHz |
メモリ | 256MB |
液晶 | 12.1インチTFT |
解像度 | 1024×768ドット |
HDD | 30GB |
CD-RW | R8倍速/RW8倍速/CD6倍速(外付け、USB接続) |
通信 | モデム&LAN |
サイズ | 270(W)×222(D)×18.5~23.7(H)mm |
重量 | 約1.35kg |
OS | Windows XP Home Edition |
Officeアプリ | Office XP Personal |