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Lavie C LC900/1D

Lavie C LC900/1D

2002年02月15日 17時05分更新

文● 宇野貴教

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互換チップセット採用で
大量メモリ搭載可能

 搭載CPUはMobile PentiumIII-1GHzで,最近のA4オールインワンノートでは標準的なクラスだ。チップセットはIntelではなく,互換チップセットメーカーVIAのApollo PLE133(VT8601N/VT82C686B)を搭載する。システムバス100MHzのPentiumIIIを搭載するノートのチップセットは,Intelの440MXを搭載する機種が多いのだが,このチップセットは最大メモリが256MBという弱点がある。使用用途がビジネスアプリやWebサイト閲覧ならば,256MBあればそれほどパフォーマンスに問題は出ないが,グラフィックやビデオ編集などでは256MBでも足りなく感じてくる。また,Windows XP自体が従来よりもメモリを多く使うため,もっとメモリが欲しいと感じる機会は今までよりも多くなるだろう。本機はVIAのチップセットを搭載することでこの弱点を克服し,標準で256MB,最大でなんと1024MBまでメモリを搭載できる。ただし,空きの拡張メモリスロットはひとつなので,増設の際はできるだけ大きいメモリを選択するようにしたい。

 ビデオアクセラレータはこのチップセットに内蔵されている「CyberBlade1」を利用し,ビデオメモリはメインメモリから標準で8MBを確保する。あまり聞き慣れないビデオアクセラレータだが,ベンチマーク結果を見る限りでは3D描画はあまり得意ではないようだ。3Dゲームをバリバリと遊びたいと思っているのなら,最上位シリーズの「LaVie T」シリーズが,ノート用最新ビデオアクセラレータ「ATI MOBILITY RADEON」を搭載しているので,そちらをチョイスしたほうがいいだろう。液晶は15インチで解像度は1024×768ドットとなっている。さすがに15インチでこの解像度は,外付けタイプの液晶モニタでは標準的だが,モニタに接近して利用することが前提のノートでは,液晶サイズがもったいなく感じる。ノートで15インチだと,個人的には1280×1024ドットがベストだと思うのだが,アスペクト比が違うこともあって採用は難しいのかもしれない。

 内蔵ドライブはHDD,光ディスクドライブの2スピンドルで,FDDはUSB接続の外付けドライブが付属する。利用頻度が低くなったFDDは外に追い出して,スペースを有効利用しているわけだ。HDDはノート用9.5mm厚2.5インチドライブでは現在最大となる,40GBドライブを搭載する。光ディスクドライブは,今やA4ノート標準装備となったCD-RW/DVD-ROMのコンボドライブで,CD-R/RWの書き込みとDVD-ROM読み出しが8倍速,CD-ROM読み出しが24倍速となっている。

本体左右側面。

ACアダプタは小型だが,本体がモバイルには適さないので持ち運ぶ機会は少ないだろう。
 バッテリ駆動時間はほかのA4オールインワンノート同様で芳しくなく,メーカー公称約1.7時間,編集部実測で1.57時間と短い。搭載排他利用となる別売りのリチウムイオンバッテリ(標準搭載はニッケル水素バッテリ)でも約2.5時間なので,バッテリ駆動はほとんど期待しないほうがよいだろう。



各種ケーブル、カード類を本体に接続したところ。コネクタ位置は写真参照のこと。
 コネクタ類は,シリアルやパラレルといったレガシーポートをばっさり切り捨てる代わりに,現在利用頻度がもっとも高い4基のUSBポートと2基のIEEE1394ポートを装備することで高い拡張性を確保している。さらにS/P IDF端子とSビデオ出力端子といったAV関連の出力端子も備え,ホームユースに強いことをアピールしている。そのほかには,TypeIIのPCカードスロットを2つとV.90対応56kbpsモデムを装備しており,拡張性に不安感はない。LAN機能はIEEE802.11b準拠の無線LANを搭載するが,これとは別に100BASE-TX/10BASE-T対応のEthernetPCカードが付属するので,有線LANも別途増設機器を購入せずに利用できる。無線LANが人気とはいえ,まだまだ現役の有線LANもおろそかにしない,メーカーサイドの嬉しい配慮だといえよう。



本体前面および背面。

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