発表とほぼ同時に店頭へ並んだGeForce4 MX440搭載ビデオカードから遅れること1週間弱。パフォーマンスを求めるユーザーから本命視されている、GeForce4シリーズ最上位モデル“GeForce4 Ti4600”を搭載するビデオカードの実機動作デモが早くも始まった。
コードネーム“NV25”と呼ばれるGeForce4 Ti4600はGeForce3の正当な後継製品。ハイエンドコンシューマ市場向けのGPU(ビデオチップ)で、GeForce3が搭載して話題となったプログラマブルなVertex ShaderエンジンとPixel Shaderエンジンの総称“nFiniteFX Engine”を拡張したのが大きな特徴だ。Vertex ShaderとPixel Shaderはともになめらかな描画を行うためのエンジンで、NV25ではこのうちVertex Shaderを2つに拡張、またPixel Shaderについてはより最新のバージョンをサポート。“nFiniteFX II”として新たに実装している。つまりこのnFiniteFX IIがGeForce4 Tiシリーズのキモとなるわけで、実際どの程度の実力を持つのか、発売前から熱い注目を集めている部分だ。
そんなnFiniteFX IIを搭載する、アキバ初登場となったGeForce4 Ti4600カードはASUSTeK製の「AGP-V8460 Ultra」。TSUKUMO eX.3Fでデモ中の同製品を見てみると、まず気づくのはシンプルなボードレイアウトに、BGA(Ball Grid Array)パッケージのメモリチップが搭載されていることだ。すでに展示の始まっているGeForce4 MX460カードと同じく、高クロックのメモリチップがBGAパッケージに移行している流れからこうなったのだろう。なお、このBGAメモリチップはSamsung製の2.8ns品(最高357MHz動作に対応)だ。
Samsung製の128bitメモリチップ“K4D26323RA-GC28”を8枚搭載し、容量128MBを実現している |
このほか気になるのは、GeForce3シリーズと同じく、ビデオ出力用のビデオエンコーダやDVI出力用のDVIコントローラをカード上に搭載する点。すでに流通しているGeForce4 MX460はこれらをチップに内蔵しており、同じシリーズ名でありながら、まったく違うチップだということがカードからも確認できる。
動作デモとあわせて予約受付も開始したTSUKUMO eX.では、予価を6万5499円としている。NvidiaがGeForce4 Ti4600カードの市価を399ドル(1ドル135円換算で約5万4000円)としていたのを考えると割高だが、ASUSTeKは最上位モデルの価格を相場より高めに設定する傾向があるのを考えると妥当なところかもしれない。いつものように安価な“Pure”モデルの登場するのを期待したいところだが、とにかく発売と同時に確実に入手したいのなら予約しておくといいだろう。ちなみに登場時期は「2月下旬から3月」(TSUKUMO eX.)。他社製品とほぼ同じタイミングになると思われる。
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