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プロックス、ファイルの著作権保護を行なえるASPサービス“D-ADmission”を提供開始

2002年02月12日 19時45分更新

文● 編集部 田口敏之

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プロックスジャパン(株)は7日、静止画や動画ファイル、各ドキュメントの著作権の保護を行なえるASPサービス“D-ADmission(ディ・アドミッション)”の提供を、同日付けで開始すると発表した。

D-ADmissionのトップページ
D-ADmissionのトップページ

同サービスは、静止画や動画、音声ファイルといった著作権を保護したいデータのほか、企業内、企業間で交わすMicrosoft Officeのファイル、PDFファイルなどのデータを保護できるASPサービス。保護した動画などを、メールで配信する機能なども備えている。

プロックスジャパン代表取締役社長の東山美樹氏
プロックスジャパン代表取締役社長の東山美樹氏

同社代表取締役社長の東山美樹氏は「ブロードバンドの急速な発展とともに、音楽などの大容量のコンテンツをネットで配信できるようになったが、違法コピーや違法流通などがこの妨げになっていることは明らか。しかしDRM(Digital Rights Management)に真剣に取り組もうと思っても、著作権保護を行なえるソフトやサービスなどは高価で導入しづらい。同サービスは、ユーザーが所有するコンテンツを配布する際の著作権の保護を安価に、かつASPで手軽に行なえる。同サービスが、情報通信における革新的なサービスになることを確信している」と述べた。

D-ADmissionによるサービスの全体像
D-ADmissionによるサービスの全体像

ファイル保護は、Windows Media Technology技術、電子透かし技術をなどを用いて、同社とスキルアップジャパン(株)が開発した独自の方法によって行なう。保護可能なファイルは、GIF/JPEG/BMPなどの画像ファイル、PDFやMicrosoft Officeファイル、WMA/WMW/ASFなどの動画ファイル。

ファイルを保護するためには、コンテンツの管理者がD-ADmissionサービスにログインし、保護したいファイルをD-ADmissionのサーバー上にアップロードした上で、ファイルの再生可能回数制限、印刷禁止などの保護ルールを設定する。そして、この設定に従って作成される、保護のためのプログラムと、保護するファイルとを一体化して提供する(パッケージ化機能)。これによって、同サービスは著作権保護に関するさまざまな機能を提供する。

“スーパーディストリビューション機能”は、保護したファイルが複製されても、常に保護された状態を保てる機能。“トラッキングデータ機能”は、配布したファイルのルートの経路分析を行なえる機能。同社ではトラッキングデータ機能を、“攻撃的な保護ツール”と位置づけている。また、保護したファイルの再生・閲覧を可能にするための認証情報(ライセンス)を、インターネットユーザーに発行する機能も備えている。このライセンスの登録手順(アンケートや課金など)によって、企業側はさまざまなカスタマー情報を入手できるという。

ファイルの保護のための作業は、ウェブブラウザーからすべて行なえる
ファイルの保護のための作業は、ウェブブラウザーからすべて行なえる

このほか同社はオプションとして、トラッキング機能との連携によって、リアルタイムにコンテンツの配信状態を把握できるアフィリエートシステムや、ホスティングサービスなども提供するという。

同システムの利用料金は、初期導入費用が15万円で、月額利用料は、配布するライセンスが20ライセンスまでなら無料、それ以上は配布の規模に応じて課金される(料金については応相談)。プロックスジャパンは、同サービスの初年度の売り上げを6億円と見込んでおり、今春から香港・韓国・中国・インドなどでの海外展開を予定している。

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