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【NET&COM2002 Vol.4】ベイテックシステムズ、携帯電話向けeCRMシステム“お得ーぽん”を発表

2002年02月12日 16時14分更新

文● 編集部 田口敏之

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(株)ベイテックシステムズ6日、千葉・日本コンベンションセンター(幕張メッセ)で開催した“NET&COM2002”において、ASPサービス“お得ーぽん(オトクーポン)”について発表した。同サービスは、同社と国際航業(株)が共同で開発した、インターネット対応携帯電話を利用するCRM(Customer Relationship Management)システムにおいて、顧客が個人情報を登録するための会員登録フォームや会員専用のコンテンツの作成、メールの配信、および顧客/販売データを集計/分析して、グラフ化や図表化を行なうもの。ASPサービスの提供開始は、4月ごろを予定している。

お得ーぽんの概要図
お得ーぽんの概要図

“お得ーぽん”の使用イメージは、まず企業が携帯電話用に会員制のウェブサイトを開設し、会員登録を行なった顧客に対して、インターネット経由でオンラインクーポンを配信する。クーポンは携帯電話の画面に表示されるバーコードになっている。そして、顧客がオンラインクーポンを利用する際に、クーポンをバーコードリーダーで読みとって、店のPOSシステムに顧客データや購買データが記録する。POSシステムに蓄積した顧客/販売データは、“お得ーぽん”の専用ホストサーバーで集計し、分析・加工してグラフや図表などの形で閲覧できる。“お得ーぽん”のASPサービスでは、会員制のウェブサイトの構築、メールの自動配信、顧客/販売データの登録、集計、分析などを行なえる。国際航業が開発したGIS(地図情報システム)と組み合わせて、各店舗別に、どの世代の客がどれだけ来ているかを分析するといったエリアマーケティングや、また客の属性(年齢や性別、職業など)別、エリアごとの顧客サービスも行なうことができる。ASPだけでなく、企業内にシステムを構築して利用することも可能。

お得ーぽんのシステム管理画面
お得ーぽんのシステム管理画面

ベイテックシステムズによれば、これまでにも携帯電話を利用したオンラインクーポンは存在したが、クーポンをバーコードリーダーで読み取ってPOSシステムに蓄積し、顧客データベースと連動させ、データの蓄積や集計、分析を行なうサービスや、GISと組み合わせてエリアマーケティングなどが可能なのは、同システムが初めてであるという。同社では、外食チェーン、コンビニチェーン、旅行代理店、ホテル業界、アパレルチェーン、ガソリンスタンド、教育産業など多業種で使用できるとしている。

同社ITソリューション事業部ITコンサルタン度の岡田隆信氏
同社ITソリューション事業部ITコンサルタン度の岡田隆信氏

同社ITソリューション事業部ITコンサルタントの岡田隆信氏は、携帯電話を利用したCRMについて「現在、ウェブページをプリントアウトする、携帯電話の画面を見せるなど、多くの場面で利用されるようになってきてはいるが、実際のところプロモーション寄りで、あまり利便性は高くなく、CRMのための前提ステージに過ぎない状況だ。“お得ーぽん”は、携帯電話画面のバーコードを読み取り、既存POSシステムで購入履歴やエリアマーケティング戦略などを行ない、eCRMを可能にするシステムとなっている」と述べている。

“お得ーぽん”の料金体系は、初期導入使用料がオープンで、地図データ導入費用は1店舗あたり13万円から、バーコードリーダー購入費用は1機あたり10万円から、1店舗あたりの月間使用料は、20店舗までなら5~10万円となっている。

同社は、“お得ーぽん”の説明と同時に、同社が4日付けで発表した、ウェブサイト上で企業間取引を行なうマーケットプレイスを構築するためのパッケージ『BayMarketPlace』の説明も行なった。価格は1500万円から。同社では初年度の売り上げ目標として、3億円を見込んでいる。

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