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PCG-SRX7

PCG-SRX7

2002年02月08日 11時22分更新

文● 別冊ASCII編集部・井上猛雄

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充実した通信機能に満足
Bluetoothは不要か?

 このマシンを特徴づけているのは、なんといっても最強の通信機能である。今後モバイルノートの未来を占う上で重要となってくるのは,軽量化,長時間駆動,そしてワイヤレス通信だろう。

ワイヤレスLANのON/OFF切り替えスイッチ。ハード的にワイヤレスLANのON/OFFを切り替える。すぐ下にはPCカードスロット,左にはLANポートがある。
 2001年の後半にはワイヤレス通信機能を搭載したマシンが続々と登場した。この手のマシンはIEEE802.11bタイプ ,H"inタイプ,Bluetoothタイプの3種類に分類される。それぞれ特徴を備えたマシンだが,本機の場合はV.90対応の56kbpsモデムと,10BASE-T/100BASE-TXのEthernetポート,さらにはBluetooth(1.1準拠)とIEEE802.11bの2つのワイヤレス通信機能を内蔵している。ネットワークや通信環境への対応はこのクラスのノートPCではピカイチといっても過言はないだろう。実売価格も20万円を少し超えるぐらいであり(2001年12月末現在),お買い得感の高いマシンだといえる。



無線LANとBluetoothの切り替えを行なう。
 BluetoothとIEEE802.11bの選択は,無線機器を選んで(タスクバーに常駐する専用ユーティリティソフトから,外部ワイヤレススイッチをオンにした場合に有効となる無線機器を選択できる),本体左側面にある外部ワイヤレススイッチをオンにすれば利用できる。Bluetoothの接続には付属「BlueSpace」を使用する。ほかのBluetooth搭載バイオや,専用Bluetoothアダプタを付けたCLIE,携帯電話(auのC413S)などとデータをシェアリングしたり,オプションのBluetoothモデムステーションを介したFAXの送信,Bluetoothプリンタへの出力なども可能だ。

 Bluetooth機能のプロファイルは, FilePush,IP Connection,仮想COMポート ,モデム接続,FAX,LANアクセスをサポートしている。さらに今回のマイナーバージョンアップにより,「マイムチャット」も追加された。これは,Bluetoothでつながっているバイオ同士で簡単なチャットができるもの。ジェスチャーなどの簡単なイラストが用意されており,そのイラストの下にコメントが入れられるようになっている。SendをクリックするとBluetoothで接続が始まり,相手にコメントを送ることができる。



「マイムチャット」。Bluetoothでつながっているバイオ同士でチャットができる。ジェスチャーなどの簡単なイラストがあり,選択して送る。イラストの下にはコメントが入れられる。

 ただし個人的な感想としては,Bluetooth の必要性をあまり感じない。対応する周辺機器がまだ少ないことが1番の理由だが,それ以外にもいくつか理由がある。

 Bluetoothは,IEEE802.11bと同じ2.4GHz帯という周波数帯を使用しているので,同時利用時には干渉のため速度低下を起こすといった問題があるからだ。実際には,SRX7で同時使用も可能だが,ソニーはこれを推奨していない。このあたりの問題は,周波数帯の異なる高速無線LANの通信規格IEEE802.11aに移行すれば解消されるだろうが,現時点で両方の機能をあえて使うメリットはほとんどないような気がする。また,モバイルでノートPCを使うことを想定した場合には,最近,各所に増えてきたホットスポットを利用するケースが頻繁に出てくると予想される。ホットスポットのサービスは現在のところ無線LANによるものがほとんどだ。Windows XPにも無線LAN機能が搭載されたし,家庭内ではBluetoothより無線LANを使うケースが主流になってくるはずだ。

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