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「“マニアの街”に対応する“原点回帰”」――新生T-ZONE.が目指すもの

2002年02月06日 21時39分更新

文● 小磯

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 ショップの顔とも言える本店の1Fに美少女コーナーを設ける旨が発表されるなど、これまでとは大きく様変わりするT-ZONE.。果たしてT-ZONE.はどこへ向かおうとしているのか? 本店店長の武内豊美氏に行った直撃取材から、8日にリニューアルオープンする“新生T-ZONE.”の今後を占ってみたい。

「すでに電気街ではない」――マニア向けの“原点回帰”

武内豊美氏
「マニアの欲しがるものはなんでも取り扱いたい」という武内氏

 「アキバを見回してみると、PCショップよりも、ゲームやアニメショップの袋を提げている人の方が多い」と武内氏。Windows XPを深夜販売したときに集まった人数よりも、その翌日に深夜販売された美少女ゲームの方が人を集めていた事実を踏まえ「最近のT-ZONE.は、現在のアキバの客層からズレていました。すでにアキバは電気街ではない」と自戒を込めて断言した同氏によれば、今回の大リニューアルは、電気街から“マニアの街”へ変貌を遂げた“現在のアキバ”に対応するものだという。3月にアニメやゲームのセレクトショップとして生まれ変わる「アキハバラデパート フジヤマ」と偶然にも同じ結論、同じ決断へ至ったことになる。



改装前
リニューアル前のT-ZONE.本店

 この決断は一方で「ラオックス ザ・コンピュータ館」とはまったく逆の選択となるわけだが、「そもそも無線ショップから始まり、マニア向けのショップであろうとしたT-ZONE.としては、あくまで原点回帰」(武内氏)。郊外への積極的な出店によってT-ZONE.は“総合PCショップ”というイメージを持たれつつあったが、それは無線ショップから始まり、常にマニア向けのショップであろうとしたT-ZONE.らしい姿ではなかった。そこで「もう一度、マニアに愛されるT-ZONE.を目指す」のが“原点回帰”というわけだ。フロアを拡充するPCパーツコーナーでハード系マニアを押さえつつも、本店と並びにある「アニメイトやゲーマーズ、とらのあなの常連客にも巡回ルートに組み込んでもらいたい」と言うのだから、その意気込みは並大抵ではない。8Fのイベントフロアに関しても、PC系のテクニカルなものよりも、美少女ゲーム関連に使われることが多くなるだろうとしている。



アキバに第2第3のT-ZONE.PC DIY SHOP出店計画
美少女ゲーム専門ショップに同人ショップ出店の可能性も?!

本店前
T-ZONE.本店前。ここに“初回特典”を求める長い列が?!

 一部報道でネガティブなイメージを持たれがちだった今回のリニューアルだが、経営資本をアキバ、日本橋、大須の3大マニア街に集中させるのが目的で、“撤退”というニュアンスとはやや異なる。すでにアキバへ第2、第3の“T-ZONE.PC DIY SHOP”を出店するべく動いているほか、本店のリニューアル結果や、客の反応いかんでは美少女ゲーム専門店はおろか、同人ショップなどが出展される可能性すらゼロではないという。大手PCショップから“大手マニアショップ”へ。アキバ再編の波に乗った新生T-ZONE.の動向に今後も注目したいところだ。

 なおT-ZONE.本店では、8日のリニューアルオープン初日から3日間、美少女ゲームの原画家によるサイン会を開催予定。詳細は以下のとおりとなっているのでチェックしてほしい。



サイン会の予定

  • 8日:いくたたかのん氏(サーカス):12:00、14:00、17:00から各50人。サーカス製品購入者優先で、その他は抽選
  • 9日:斎藤なつき氏(トライアングル):12:00、14:00、17:00から各50人。トライアングル製品購入者優先で、その他は抽選
  • 10日:いくたたかのん氏(サーカス):13:00、16:00から、各20人。サーカス製品購入者優先で、その他は抽選。色紙にカラーイラストを描いてもらえる

購入特典
これが新生T-ZONE.の“購入特典第1弾”。明日発売の美少女ゲーム「ひまわりの咲くまち」を購入すると先着でもらえるバッグ
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