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Mebius PC-GP1-C3U

Mebius PC-GP1-C3U

2002年02月01日 23時39分更新

文● ASCII24 Review・内田泰仁

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初心者にも優しい
豊富なプリインストールソフト

 プリインストールソフトは,同社の「MURAMASA」シリーズとほぼ同様で,MURAMASA(“R”モデルを除く)が標準装備していない,CD-R/RW/DVD-ROMドライブ関連のソフトウェアが追加されているあたりが相違点となっている。

「MebiusPocket」の検索『文』入力ダイアログボックス。検索したい用語を「キーワード」を文章で入力することでソフトが自動的に内容を連想して検索してきてくれる。インターネット上とPC内の2種類の検索方法が使い分けられる。
 OSはWindows XP Home Editionで,オフィスアプリはMicrosoft Office XP Personalがプリインストール。このほか,インターネット関連としては,「東京でペットと暮らせるマンション」といったような簡単な質問文を入力すると,自動的にその文章に含まれる単語や意味,関連性などからキーワードを「連想」して検索を実行する新感覚のインターネット検索ソフト「MebiusPocket」や,iModeやJ-PHONE用ホームページの作成にも対応したHTMLエディタ「ページデザイナーV2.0」,オーディオ・ビジュアル系ソフトには,DVカムなどから取り込んだ映像素材を小さいサイズの動画や静止画に編集・加工してWebサイト用の素材やデジタルアルバムを簡単に作成する「PixLab V4.1」,初心者にも使いやすいユーザーインターフェイスながらカット編集やタイトル追加,トランジションエフェクトの追加などもできる自由度の高さが魅力のDVキャプチャ&編集ソフト「MegaVi Digital Video」,CD-R/RWライティングソフト「Drag'n Drop CD」,ブロードバンドインターネット時代の必需品と言って過言ではないウイルス対策ソフト「Virus Scan 4.5.1」など幅広いジャンルに渡る多彩なソフトがプリインストールとなっている。



「Drag'n Drop CD」のメインインターフェイス。このボックス上にファイルや音楽ソースをドラッグ&ドロップして,書き込みスタートボタンを押すだけ。ボックスを右クリックすると、より詳細な設定や機能を利用できる。
 中でもオススメのソフトは,CD-R/RWライティングソフトの「Drag'n Drop CD」だ。Windows XPは,標準でデータCD-R/RWや音楽CDの作成機能を持っている。データCD作成の場合はエクスプローラ上でCD-R/RWドライブへ書き込みたいファイルやフォルダをドラッグ&ドロップして書き込みボタンをクリック,音楽CDの場合はMediaPlayer8上で書き込みたい音楽素材(音楽CDのトラックやMP3,WMA,WAVEファイル)を指定する,という操作だけという簡単さで,初めてCD-R/RWを使う人でもかなり直感的に利用できる優秀な機能だ。しかし,CD-R/RWメディアにデータを書き込む際に必ずディスクイメージファイル(メディアに書き込むすべてのデータを,ひとつのファイルにまとめたテンポラリファイルのこと。安定したデータ転送と書き込みを提供するために使用する)を必ず作成するため,オンザフライ書き込み(イメージファイルを作成せず,書き込むファイルを順次メディア上に書いていく方式)に比べるとイメージファイル作成のため余分な時間がかかってしまう,イメージファイルを作るためのHDD領域を確保する必要がある,といったまどろっこしさがある。一方のDrag'n Drop CDでは,オンザフライ書き込みをサポートしており,書き込みの準備は,デスクトップ上に表示された「データCD」「音楽CD」の各ボックスウィンドウ内にファイルをドラッグ&ドロップで放り込み,データのセットが完成したらメディアへの書き込み作業を実行するだけでOK。また,Windows XPのCDライティング機能にはないデータCDや音楽CDの一括バックアップ,MP3エンコーディングといった機能も搭載している。Windows XPのCDライティング機能の手軽な使い勝手と専用ライティングソフトならではの豊富な機能を併せ持った,初心者向けでも中~上級者にも満足のいくソフトだ。

 モバイル用途に重きを置くMURAMASAの場合,徹底した本体の薄型化が製品最大のポイントで,このような特徴はどちらかというとある程度「PC歴」のある玄人ウケするものとも考えられる。一方本機は,ハードウェアやデザイン的にはMURAMASAほど一目で分かる際立った特徴はないものの,1台のノートPCの中になんでもそろっているというトータルバランスが魅力であり,初心者にこそオススメしたいマシンに仕上がっている。Mebiusシリーズのソフトウェア類は,初めてPCを使う人でもひととおりの機能がかなり自在に扱えるものがラインナップされている。前述のMURAMASAシリーズと本機の特徴比較を踏まえると,これらのプリインストールソフト類は,むしろ本機にこそベストマッチだ。



第一印象は決して派手ではないが
中身の充実度はキラリと光る

同梱物を見た限りでは,ケーブルなどの付属品よりもマニュアルの数が多いが,どれも一冊ずつの厚さはそれほどでもない。
 価格はオープンプライスで,実売価格は21~22万円前後(後述の新モデル発表後の実売価格)。同社のMURAMASAや,直接の対抗機種となるソニーのバイオノートシリーズのようなルックス面での派手さはないものの,PCを使ううえで欲しくなるハードウェアをすべて内蔵しつつ,ポート類を豊富に装備することで拡張性も十分に保ち,初心者にも使いやすいソフトウェアを各種装備するなど,トータルバランスの高さは絶品。外見上の印象が控えめなこともあり,「質実剛健」という言葉がしっくりくる仕上がりの製品だ。初めてのPCにはノートPCを,と考えているならぜひとも選択肢に加えたい1台だ。



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