CD-Rメディアへの書き込み速度としては史上最速となる最大40倍速を実現したCD-RWドライブ「PlexWriter 40/12/40A」(型番:PX-W4012TA/BS)がほぼ予定どおり、1万9800円でデビューした。プレクスター製の最新CD-RWドライブが1万円台で登場してきたのは今回がはじめてだ。なお、書き換え速度は最大12倍速で読み出し速度は最大40倍速と、これらも最速クラス。キャッシュ容量はプレクスター製ドライブとしては最大タイとなる4MBとなっている。
書き込み方式には従来どおりZone CLV(Zoned Constant Linear Velocity)を採用。CD-Rメディアをゾーンごとに区切り、ゾーンごとに最適なレーザー出力で書き込みを行うプレクスター独自の“PoweRec-II”を採用している。このため、40倍速書き込み時の転送速度6MB/秒が実現されるのは最外周部の472.5MB(54分)部以降で、78.75MB(9分)までの最内周部では最大20倍速書き込み。そこからゾーンごとに24倍速、32倍速と加速し、最外周部で40倍速に達するという仕様になっている。つまり472.5MBを超えないデータを書き込む場合には、40倍速書き込みの恩恵は受けられないない点には注意したいところだ。
パッケージには“PLEXTOR”ロゴ入りのCD-Rメディアが同梱されている。現在、公式に40倍速書き込み対応メディアは存在しないが、同梱する以上は対応と見るべきだろう |
このように書き込み速度はそろそろ限界点を迎えつつあるが、その一方でヤマハが先鞭を付けた信頼性向上機能が今回のプレクスター製ドライブでも充実しているのは見逃せないところ。プレクスターによれば、ATAPIドライブとしての電源供給部を改良し、ジッタを従来製品よりも低減させることに成功。また、レーザー光の反射率が最も低い黒色ディスクトレイの採用により、ピックアップからCD-R/RWメディアに照射されるレーザーの乱反射を抑え、ひいては記録/再生品位の向上が可能になったという。
また、マニア向けの機能として新たに“VariRec”を採用。パッケージには特別うたわれていないものの、PlexWriter 40/12/40Aが設定できる最低速である4倍速で音楽CDを作成する際にVariRecを利用すると、レーザー出力の微調整が行えるようになった。ユーザーがコンシューマ向け光学ドライブのピックアップ部分を直接調整できるようになったのは今回がはじめて。ほとんどの人にとっては宝の持ち腐れになる可能性もあるが、とことんまで音質を追求するマニアならたまらない機能になりそうだ。
人気ナンバーワンのCD-RWドライブメーカーが最速を実現すると同時に“プラスα”もウリにしだした意義は決して小さくない。速度をウリにしただけのドライブの売れ行きはすでに頭打ちになりつつあるだけに、今後は“どう書き込むか”“どんなふうに書き込めるか”がCD-RWドライブのウリになっていくのだろう。
31日の段階でごく少量販売を開始したのは高速電脳(売価1万9800円)のみで、すでに完売。明日再入荷予定だ。一方、31日の段階で入荷を確認できたフェイスでは1日から販売開始予定で、クレバリー1号店とWonderCityは2月2日から1万9500円で販売予定だという。このほか複数ショップが1日~2日にかけて入荷、販売を開始する見込みとなっている。ただしプレクスター製ドライブらしく、最初の入荷数はどの店舗も発注数の数分の1から10分の1程度。来週にももう一度入荷が予定されているようだが、いつもどおり新登場からしばらくは入手しづらい状況が続くかもしれない。
1日現在販売中のショップとその価格
価格 | ショップ |
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\19,800 | 高速電脳 コムサテライト1号店 コムサテライト3号店 |
2日販売開始のショップとその価格
価格 | ショップ |
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\19,500 | クレバリー1号店 WonderCity |
\19,799 | TSUKUMO eX. |
\19,800 | OVERTOP ZOA 秋葉原本店 TWOTOP1号店 T-ZONE.PC DIY SHOP フェイス USER'S SIDE本店 |
\20,800 | RockValley |