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東芝ITとパケッティア、アカウント管理ツール『Xframe for Packeteer』を共同開発

2002年01月23日 22時08分更新

文● 編集部 田口敏之

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東芝アイティー・ソリューション(株)とパケッティア(株)は23日、共同開発したアカウント管理計測ソフト『Xframe for Packeteer(エックスフレームフォーパケッティア)』を発表した。価格は1インストールあたり80万円。

パケッティア代表取締役の金城盛弘氏
パケッティア代表取締役の金城盛弘氏

発表会の冒頭で、パケッティア代表取締役の金城盛弘氏は、「現在のネットワークにおける重要事項は、接続すること自体やセキュリティーについてよりも、ネットワーク上のアプリケーションを効率よく運用することにある」と述べ、同社の通信帯域管理システム『PacketShaper(パケットシェーパー)』と、アプリケーションサービス管理システム『AppVantage(アップバンテージ)』を紹介した。両製品は、全国の企業やサービスプロバイダーに多く導入されているという。しかし昨今、企業経営において、事業ごとの収益性を厳密に監理し、適切な戦略に結びつける姿勢が求められることから、事業部門ごとにネットワークの使用量を把握し、コストを管理する必要性が高まっているという。また、サービスプロバイダーに対しても、固定料金制のサービスから、利用頻度やサービスレベルに応じた従量制のサービスが求められているという。

トラフィックの割り当てについて
トラフィックの割り当ては、アプリケーションの特徴を理解して行なわなければならない

今回発表したXframe for Packeteerは、PacketShaperやAppVantageに蓄積された通信情報を収集するソフト。企業内のシステムやネットワークサービスにおいて、アプリケーションや部署などのアカウントごとに、IPパケットの転送量を計測できる。企業やサービスプロバイダーは、ネットワークやアプリケーションの使用量を正確に把握できるようになるという。また最大60台までの装置からデータを収集できるため、管理体制を集中させられるだけでなく、全体的な視野からの判断が行なえるようになるという。そしてこれにより、既存のシステムを変更することなく、低コストで短期間に従量制の課金システムを構築できるとしている。

Xframe for Packeteerのデモンストレーション。集計を取るアカウントの設定等もすべてExcelから行なう
Xframe for Packeteerのデモンストレーション。集計を取るアカウントの設定等もすべてExcelから行なう

同製品は『Microsoft Excel』のアドインソフトで、利用するためには『Microsoft Excel 2000/2002(Office XP)』が必要。アカウントの設定は、事業所/部門/部署/人ごとや、利用するアプリケーションごとに自由に設定できる。データの集計にはExcelを用いるため、専門の知識や技術が必要ないという。また、集計データをXMLデータに変換するソフト『Xframe HyperGrid(エックスフレームハイパーグリッド)』が付属するため、外部システムとの連携も行なえる。しかし、Excelのデータシートには上限値があることから、集計期間は250日まで、アカウントグループの数は250までとなる。

動作環境は、CPUがPentium II-400MHz以上、メモリーが64MB以上(128~256MB推奨)、OSはWindows 98/98 SE/Me/NT 4.0/2000/XPで、このほかInternet Explorer 5.01以上が必要となっている。

東芝ITソリューション取締役社長の佐藤邦隆氏
東芝ITソリューション取締役社長の佐藤邦隆氏

東芝ITソリューション取締役社長の佐藤邦隆氏に、同製品と競合する製品について尋ねてみたところ「思い当たらない。あるかも知れないが、ログの解析には高度な専門知識が必要だ。Excelで誰でも集計を行なえるのは同製品だけではないかと思う」という答えが返ってきた。また同氏は「東芝ITソリューションは、ネットワーク関連とアプリケーション関連と両方のサービスを提供しており、パケッティアの製品は、ちょうどこの両サービスが重なり合った部分に位置づけられる。今回の提携によって、同社製品を導入する企業に向けて、サービスの提供を行なってゆく」と語った。なお東芝ITソリューションでは、PacketShaperやAppVantage、Xframe for Packeteerなどの提供による売り上げを、初年度で1億円と見込んでいる。

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