セイコーインスツルメンツ(株)は22日、英パルシック社(Pulsic Limited)が開発したSoC設計向けの超高速/超高密度トップレベル自動配線ツール『LyricΣ(リリックシグマ)』に関して販売代理店契約を締結したと発表した。2月1日に販売を開始する。
『LyricΣ』 |
これまで“SoC(System on Chip)”の設計では、デジタル回路部分とアナログ回路部分が混載されるため、各回路間の配線処理に、配線幅/長さ/間隔などさまざまな制約が生じる。縦横のグリッドに配線禁止領域を割り当てる“グリッドベース”やグリッドに関係なく図形として扱う“シェープベース”など複数の配線ツールが必要となり、LSIの大規模化もあって、設計の長期化が問題の1つとなっていた。
『LyricΣ』は、従来のシェープベース手法と、ベースアルゴリズムとしてシェープベースを使用する新開発の“T-route”手法をミックスすることで、大規模なアナログ/デジタル混載LSIの配線処理を高速に行なえるようにしたツール。同社によれば、処理速度は従来の約5倍から10倍になるという。価格は1年間の保守料込みで1860万円から。同社は初年度20セットの販売を目標としている。