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日本オラクル、2002年中間期決算は前年同期比40.8%の伸び――ビジネスアプリケーションは減収

2002年01月17日 23時13分更新

文● 編集部 田口敏之

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日本オラクル(株)は16日、都内で2002年5月期(2001年6月1日~11月30日)の中間決算を発表した。それによると、売り上げ高は438億4300万円で、前年同期比10.6%の伸びを記録している。純利益は、94億9700万円で同21.9%増となった。

中間決算ハイライト
中間決算のハイライト

分野別の売り上げは、サポートサービスが110億7600万円で同期前年比で40.8%増、エデュケーションサービスが20億円7600万円で同14.5%増、コンサルティングサービスが41億5800万円で同14.4%増、サービス関連事業の合計売り上げは、173億1100万円で同30%増と、ほぼ当初予想通りの着実な伸びを見ている。しかし一方、サーバーテクノロジー等は250億1300万円で同2.1%増と振るわず、ビジネスアプリケーションは15億1700万円で同17.6%減となっている。

オラクルジャパン代表取締役の新宅正明氏
オラクルジャパン代表取締役の新宅正明氏

これについて、同社代表取締役の新宅正明氏は、「半導体・ハイテク業界が、想像以上の急激な景気後退に見舞われ、全般にわたってIT投資が先送りされた。確かに売り上げは減少はしたが、サービス方面の利益でカバーできている」と述べている。

同社は、今後の事業戦略のターゲットとして、電子政府やブロードバンド、ライフサイエンスなどの分野を見込んでおり、データベースにとっての新しい市場を開拓するとしている。特に、遺伝子研究などのライフサイエンスの分野は、膨大なデータを扱っているものの、データベースの整備が遅れている有望な市場であるという。2001年12月には、新たに“バイオインフォマティクス事業開発部”を設置した。同開発部は、米国での事例に基づいて日本市場へ同社のデータベースの導入を進め、国内のニーズを製品開発に反映させていくという。同社製品『Oracle9i』の後継となる『Oracle10i』には、ゲノム研究を行なうためのバイオインフォマティックス機能などを搭載するとしている。

トレンドを含む通期業績予想
トレンドを含む通期業績予想

また今回の結果を受けて同社は、2001年12月に発表した、2002年5月の通期業績予想を下方修正した。売り上げ高は943億円(当初1080億円)で前年同期比7.5%増、純利益は200億2000万円(当初238億9300万円)で同9.2%増になるとしている。新宅氏は「IT投資の抑制は続くだろうが、夏から秋にかけて景気が上向きになるという噂があり、これにともなって投資も回復すると考えている。それまでは、製造業や公共事業、また金融機関などにおける堅調な売り上げを維持していきたい」と語っている。

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