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アクテル、100万ゲートのワンチップフラッシュFPGAを発表

2002年01月17日 04時31分更新

文● 編集部 田口敏之

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米アクテル社とアクテルジャパン(株)は15日、不揮発性で再プログラミングが可能な、フラッシュベースのFPGA(Field Programmable Gate Array)『ProASIC Plus』シリーズを発表した。同製品は、フラッシュベースのFPGAとしては初めて100万システムゲートを達成した。

ProASIC Plusを搭載したデモボード
ProASIC Plusを搭載したデモボード

FPGAはゲートアレイの一種で、ユーザーによってプログラムできるロジックLSI。独自の回路を必要な時に短期間で作り込め、再プログラムが行なえる。アクテルでは機密性が高い構造で、低価格なアンチヒューズ型FPGAの製造と販売を行なっている。標準的なFPGAのシステムゲート数は、一般的に25万以下だが、同社は昨年、10万から50万のゲート数を持つFPGA『ProASIC』を発表している。

『ProASIC Plus』は、不揮発性のフラッシュメモリーを用いたFPGAチップ。ユーザーごとのマルチビットセキュリティキーでプログラムされるため、キーを持たない者はコンフィギュレーションの設定を読み出したり、変更できない高い機密性を持つという。また、ASICに類似したデザイン手法を用いているため、量産体制時にはASICへの移行が円滑に行なえ、迅速な市場投入が可能としている。同社では、ProASIC plusを、再プログラミングが可能で、市場投入スピードが速いSRAM FPGAと、ASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向けIC)の特徴を兼ね備えていることから今後、ASICに取って代わる製品として位置づけている。

製品化第1弾は、75万システムゲートの『APA750』と、100万システムゲートの『APA1000』になる予定で、第2四半期に量産品を出荷するという。価格は、APA750が199ドル(約2万5000円)から、APA1000が399ドル(約5万円)から。今後発売する予定の最小規模のデバイスは、20ドル(約500円)を切る価格になる予定だという。

アクテルジャパン代表取締役仲哲周氏アクテルジャパン代表取締役仲哲周氏

アクテルジャパンでは主に通信業界や航空業界、工業計測業界などを中心に販売する。高性能FPGAと小規模FPGAの中間市場を狙うとしており、大手ベンダーからの市場奪取を図るという。

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