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【2002 CESレポートVol.4】米TDKエレクトロニクス、1枚で2GBの容量を持つ“ML-R/RW”ドライブを発表

2002年01月10日 00時54分更新

文● 編集部 佐々木千之

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米TDKエレクトロニクス社は8日(現地時間)、開催中の“2002 International CES”において記者発表会を開催し、1枚あたり2GBの容量を持つ“ML-R/RW”規格に対応したドライブを第2四半期に発売すると発表した。まずATAインターフェースを持つパソコン向けのMLドライブを発売の予定で、予想小売価格は199ドル(約2万6300円)。

ML-R/RW規格に対応した、パソコン内蔵用ドライブ
ML-R/RW規格に対応した、パソコン内蔵用ドライブ

ML-R/RW規格は、TDK(株)が米Calimetrics社と共同開発した技術で、CD-R/RWの記録ピット(CDのデータ記録の最小単位)あたりの情報量を、3倍の3bitにすることで、記憶容量と記憶/読み出し速度を3倍に引き上げる。

今回発表となったドライブは、CD-R/RWにも対応するが、MLモードでは記憶容量2GB、記録速度はML-Rメディアに対して36倍速、ML-RWメディアに対して24倍速となっている。

TDKでは、MLドライブは従来のCD-R/RWドライブの光学系・機械系を変更することなく、制御チップを交換すればよいために、ローコストで高容量・高記録・読み出し速度を可能にするとしてきた。一方、MLメディアについては専用のものとなるため、価格が問題になると予想されたが、一度だけ記録できるML-Rメディアが1.99ドル(約260円)、書き換えが可能なML-RWメディアが2.99ドル(約400円)と、CD-R/RWメディアの現在の価格に比べると高価だが、DVD-R/RW/+RWなどと比較すると低価格に抑えられたようだ。

TDKでは、多数のユーザーが現在のCD-R/RWから、DVD-R/-RW/+R/+RWに移行するまでにはまだ数年以上の時間がかかると見ており、その間を埋める規格としてML-R/RWを推進していくという。ML技術はDVDにおいても応用可能だが、検討しているものの具体的な計画はないという。

CD-Rの書き込みが24倍速、CD-RWの書き換えが10倍速のポータブルドライブ“『FE-241040-24X external drive』インターフェースはUSB 2.0のものとFireWire(IEEE1394)の2モデルがある
CD-Rの書き込みが24倍速、CD-RWの書き換えが10倍速のポータブルドライブ“『FE-241040-24X external drive』インターフェースはUSB 2.0のものとFireWire(IEEE1394)の2モデルがある

なお同社は同日、パソコン向けの記録型DVDドライブ製品を投入する予定であると発表した。ただし、どの記録型/書き換え型DVD規格に対応するのかといったことや、時期を含め、詳細は明らかにしていない。詳しい情報については3月にドイツで行なわれるIT関連イベント“CeBIT”において発表するとしている。また、CD-Rへの書き込みが40倍速、CD-RWへの書き換えが10倍速のパソコン用ドライブ『AI-401040-40X Internal Drive』と、CD-Rの書き込みが24倍速、CD-RWの書き換えが10倍速のポータブルドライブ『FE-241040-24X external drive with USB 2.0』などを発表した。AI-401040-40X Internal Driveは4月に発売予定(価格未定)、FE-241040-24X external drive with USB 2.0は出荷を開始し、市場での予想小売り価格は199ドル(約2万6300円)としている。

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