このページの本文へ

0.13μmプロセスのPrestoniaコア版Xeon-2GHzが突然販売開始!?

2001年12月22日 16時38分更新

文● Jo_Kubota

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
新型Xeon

 来週登場と言われるNorthwoodコア版Pentium 4の発売日に関心が集まっているが、そんなPentium 4よりも先に、0.13μmプロセスの新型コア“Prestonia”(プレストニア)を搭載すると思われるXeonがバルクでアキバにデビューした。3セットを入荷したUSER'S SIDE本店では2セットが完売し、残る1セットはマザーボードとのセット販売のみで要問い合わせ(単価は7万6800円)。1セット入荷した高速電脳では完売(価格提示なし)となっている。両店とも、次回入荷は未定とのことだ。


入荷を知らせるUSER'S SIDE本店のポップ(左)。同店では店頭に並んでいる(中央)。また完売した高速電脳では価格表にPrestoniaの名前だけが載っており、価格の欄は空白になっている(右)
地味に入荷陳列中空白の価格表

キャッシュは倍増、駆動電圧は1.5Vに
製品名は「Xeon-2.0AGHz」?

2000DP/512L2/400/1.5V
スペック表記。S-Specは“SL5Z9”のようだ

 CPU裏の刻印には“2000DP/512L2/400/1.5V”とある。そのまま読み取ると動作クロックは2GHz、L2キャッシュは512KB、FSBは400MHz、コア電圧1.5Vであり、複数の海外サイトなどが報じている情報と照らし合わせる限りでは、まず間違いなくPrestoniaコア版Xeonと判断していいだろう。現段階ではその仕様も含めてIntelからの発表がいっさいなく、11月の段階では「は2002年2月から3月頃に発表される」との噂もあったCPUが、これほど早く、Northwood版Pentium 4よりも先に登場するとは驚くほかない。

 いずれにせよ、2GHz版はこれでFosterとPrestoniaの2種類が存在することになる。このため両 者を区別するためPrestoniaコア版Xeon-2GHzは「Xeon-2.0AGHz」になるようだ。この表記は、筆者がマザーボードベンダから入手した資料に記載されていたもの。正式発表後に登場するだろうリテールパッケージ版で採用されると思われる。



裏面

 なおFosterとPrestoniaの違いをまとめると以下のとおり。ピン数は603と同じであり、マザーボードは現行のi860チップセット搭載製品で対応するもよう。BIOSのアップデート程度で対応できるようだ。


FosterとPrestoniaの違い
FosterPrestonia
FSB100MHz(Quad Pump 400MHz)100MHz(Quad Pump 400MHz)
L2256KB512KB
VCore1.70V1.50V
ピン数603603
プロセスルール0.18μm0.13μm
IC?

 外観も従来のXeonと少し異なっている。まずL2キャッシュが512KBになったためか、ヒートスプレッダ(IHS)が少し大きくなった。またヒートスプレッダ横に配置されているICらしきものが従来のXeonでは2個だったものが、3個になっているなど、微妙な変化がうかがえる。
 このほか違いと言えば、一部で噂されている“Hyper-Threadingテクノロジ”へ対応している可能性が挙げられるだろう。Hyper-Threadingとは、1つのCPU内で命令をマルチスレッド化し、OSからは2つのCPUがあるように見える機能のこと。ただし、Intelは現在のところXeonでHyper-Threadingに対応するとは明言しておらず、おそらく今回のPresotiaコア版XeonもHyper-Threading機能は無効になっている可能性が高い。Willametteコア版Pentium 4からこの機能が実装されていると言われていながらその機能は使えないなど、Intelはその歴史上、組み込んだ機能を“殺す”ことをよく行うため、あまり期待しないほうが良さそうだ。仮に機能が有効になっていたとしても、利用するにはOSやBIOSの対応が不可欠であり、少なくとも正式発表までは待つ必要があるだろう。



【関連記事】
【取材協力】

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ