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問題の(?)カード。外観は「RADEON 8500」「RADEON 8500LE」とほとんど変わらない |
コア/メモリクロックともに230MHzという、未発表の「RADEON 8500LE」がアキバに登場した。ATI Technologies製品らしい仕様の不明確さもあって騒がれたため、すっかりアキバ常連客の間に浸透した現行RADEON 8500LEの動作クロックはコア/メモリともに250MHzであり、それぞれ20MHz引き下げられた製品ということになる。
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「RADEON 8500LELE」の文字が見える納品書 |
その名はなんと「RADEON 8500LELE」。“RADEON 8500LEのさらにLE”というわけだが、この名前はATI Technologiesの代理店であるアスクが独自に命名したもの。カードの裏面を見ると製品名は「RADEON 8500LE」となっており、またしてもATI Technologiesは動作クロックの異なる製品を同じ名前で販売しようとしていたようだが「これでは日本市場で受け入れられない」と、現行製品と差別化するために命名したという。
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カード裏面の文字を見る限りでは、ATI Technologiesはこのカードを「RADEON 8500LE」として販売するつもりと判断できる |
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メモリチップはRADEON 8500と同じ3.6ns品。オーバークロックマージンはありそうだ |
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インターフェイスも同じ。ただし、DVI‐D-Sub変換コネクタは同梱していない(テレビ出力ケーブルは同梱) |
ラインナップにない製品が突然登場するのはATI Technologiesなら日常茶飯事でしょ、という人も多そうだが、今回の製品はちょっと意味合いが違うもよう。というのも「需要を満たせないほど、RADEON 8500チップの歩留まりが上がっていない」可能性をアスクが示唆しているため。実際にアキバでは“RADEON 8500の選別落ち品”にあたるRADEON 8500LEカードもコストパフォーマンスの高さから人気となり、品不足状態が続いている。そんな市場の需要を満たすためのATI Technologies苦肉の策といったところと考えるのが妥当なようだ。
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現在人気で品不足となっているRADEON 8500LEと、販売価格はほとんど変わらない |
アスクによると「全世界で数千枚。あくまで現状に対処するための限定品」とのことで、急場をしのぐための特別モデルといった位置づけ。残念なのは、当初2万円台前半というGeForce2 Tiに対抗できる価格になる予定だったが、1ドル128円台(20日現在)という円安のため、実際の店頭価格はコムサテライト3号店で2万5400円と、RADEON 8500LEとほとんど変わらない、割高なものになってしまっている点だ。
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【取材協力】