このページの本文へ

ソリマチとコジマ、個人事業者向けオンラインサポートで提携

2001年12月19日 21時58分更新

文● 編集部 田口敏之

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ソリマチ(株)と(株)コジマは19日、個人事業者向けのオンラインサポートで提携することに合意したと発表した。2002年1月2日に、会計ソフトのオンラインサポートサービス“リモート・コントロール・オンライン・サポート(R.C.O.S)”を開始する。

(右から)コジマ専務取締役営業企画本部長の小島章利氏と、ソリマチ常務取締役の反町秀樹氏
(右から)コジマ専務取締役営業企画本部長の小島章利氏と、ソリマチ常務取締役の反町秀樹氏

“R.O.C.S”は、オペレーターがユーザーのパソコンを遠隔操作するサポートサービス。音声通話も同時に行なえる。サポートするのは、ソリマチが14日に発売した、個人事業者向け会計ソフト『みんなの青色申告<会計王>』の操作全般。会員制で、同ソフトをコジマから購入し、コジマが提供しているADSL接続サービス“コジマネットADSL”に加入しているユーザーのみが利用できる。音声通話と遠隔操作を行なうためのクライアントソフトは、ソリマチが独自に開発したもの。サポートの料金は未定だが、1時間単位で、1時間あたり3000円程度になる予定。なお、クライアントソフトをダウンロードしてから1ヵ月間は、無料で利用できる。

“R.O.C.S”の運用図
“R.O.C.S”の運用図

利用の手順は以下の通り。まず、コジマネットADSLによって、インターネットに接続する。ソフトを購入した時に発行されたシリアル番号を使って、ソリマチのウェブサイトにログインする。リモートコントロールと音声通話を行なうためのクライアントソフトをダウンロードし、インストールする。クライアントソフトの対応OSは、Windows 95/98/Me/NT 4.0/2000/XPとなっている。続いて、ソリマチのウェブサイトからサポートデスクのサイトにログインし、オペレーターを呼び出すといった形になる。

サポートデスク。オレンジ色の丸が、オペレーターの状態を表わす。現在はテスト段階でオペレーターが5名のため、5つの丸が表示されている
サポートデスク。オレンジ色の丸が、オペレーターの状態を表わす。現在はテスト段階でオペレーターが5名のため、5つの丸が表示されている

サポートデスクは、サービス開始時には60名のオペレーターによる体制をとる。サービスの受け付け日は、土日祝日を含む毎日で、時間は午前9時から午後5時までとなっている。

両社は、同サービスの主なターゲットを個人事業者に定めている。ソリマチの調査によると、日本の個人事業者の数は約325万で、そのうちパソコンを導入しているのは20%程度であり、会計ソフトを導入しているのは、そのうちのさらに10%程度でしかないという。また、インターネット接続もダイヤルアップ接続が中心で、インフラの整備が遅れているという。このため両社は、同サービスで個人事業者の業務をサポートすることによって、SOHO市場経済の成長を促進させるという。

日本の法人における、個人事業者の分布図。図のように末広がりに、約325万の個人事業者がいるが、パソコンの導入率は20%程度
日本の法人における、個人事業者の分布図。約325万の個人事業者がいるが、パソコンの導入率は20%程度

また、ソリマチの反町氏によれば、今年度より確定申告の用紙がA4サイズに変更され、レーザープリンターなどから出力したものを提出できるようになったため、パソコンで一連の確定申告の処理が行なえることから、会計ソフトの市場は今後急成長する可能性があるという。

確定申告の用紙。これまでは、プリントアウトしたものを書き写していたが、今年度よりプリンターから出力したものを提出できるようになるという
確定申告の用紙。これまではプリントアウトしたものを書き写していたが、今年度よりプリンターから出力したものを提出できるようになるという

反町氏は「個人事業者は、知識もお金も人材もないというのが実際のところだ。パソコンの導入率も、なかなか上がらない。今回のサービスにより、パソコンや会計ソフトの知識のない人のハードルを低くできるので、弊社の低価格のソフトを購入し、利用していただきたい。また今後も、いちげんだけでなく、ずっと顧客としてお付き合いいただけるようなサービスを考えている」と述べた。

今後、両社の提携によって提供される予定のサービスとしては、実務情報をメールマガジン形式でユーザーに配布する“Mail Support Service”や、サポートFAQ集などを掲載したウェブサイトの提供サービス、また毎年違う確定申告用紙などをダウンロードできるサービスや、実務セミナーをストリーミングで提供するサービスなどがあるという。

両社は販売目標として、コジマでの『みんなの青色申告<会計王>』の初年度の売り上げを6万本と見込んでいる。また、“R.O.C.S”の初年度の利用者数は、1万5000人を見込んでいる。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン