パーソナルITテレビ「エアボード」は、TVチューナを内蔵する「ベースステーション」で圧縮した動画を、バッテリ駆動のモニタに無線で転送して表示するワイヤレステレビだ。今回登場した「IDT-LF2」は、無線LANアクセスポイント機能を新たに搭載するなど、ITテレビとしての性格をより強めたモデルだ。
無線ネットワーク機能を強化し、
プリンタも接続可能に
モニタの右側面にはメモリースティックスロットを、左側面にはバックライトの輝度調節ダイヤル、ヘッドフォン、USB、キーボード用のPS/2、電源の各端子を装備する。USB端子は将来の拡張用。 |
モニタの背面にはスタンドを装備し、引き起こせば単体で自立でき、好きな場所に設置してテレビやインターネットアクセスを楽しむことができる。上部には持ち運ぶときに手をかけられるように取っ手も備える。 |
ITテレビを標榜するエアボードは、単にテレビを見るだけでなくWebブラウズやメールの送受信なども行えるマルチメディア端末であり、今回のバージョンアップでもそれらの機能の充実がメインとなっている。
ベースステーションの背面には、モデム、Ethernet、AVマウス×2、ビデオ入力1(S-Video、コンポジット映像、ステレオ音声)、ビデオ入力2(コンポジット映像、ステレオ音声)、ビデオ出力(コンポジット映像、ステレオ音声)、プリンタ接続用USB、電源、アンテナの各端子を装備する。 |
そのほか、今回のバージョンアップでは無線LANのアクセスポイント機能を搭載した点にも注目したい。エアボードは元々ベースステーションとモニタを接続するために無線LAN機能を利用しているが、従来はベースステーションとモニタを1対1でしかワイヤレス接続できなかった。IDT-LF2ではベースステーションを無線LANのアクセスポイントとしても利用できるようになり、モニタのほかに最大15台のPCを同時に接続することができ、簡単にワイヤレスLANを構築することが可能になった。またモニタ部と同様に無線LAN上のPCからベースステーションを経由してインターネットへのアクセスも行える。さらにベースステーションにはプリンタを接続するためのUSBポートが追加され、モニタ上部の印刷ボタンを押して表示しているTV画面を印刷したり、モニタ部のスロットに挿入したメモリースティックに保存されている画像をアルバム機能から印刷できるほか、無線LAN上のPCからもベースステーションに接続したプリンタを利用することが可能だ。2001年12月の時点でベースステーションに直接接続できるプリンタは、ソニー「MPR-501」、エプソン「PM-730C」「PM-830C」「PM-890C」、キヤノン「BJ S300」「BJ S500」「PIXUS BJ S700」、日本ヒューレット・パッカード「deskjet 845c」「deskjet 990cxi」「deskjet 948c」などに限られるが、今後対応ドライバをWebページなどで配布し、エアボードにダウンロードすることで対応機種を増やしていく予定ということだ。
モニタ上部には音量調節、消音、印刷、ダイヤルアップ回線の切断、電源の各ボタンを備えるほか、中央にはタッチパネルを操作するためのペンを収納(マグネットで固定)する場所も設けられている。 |