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VALUESTAR T VT900/1D

VALUESTAR T VT900/1D

2002年01月11日 22時14分更新

文● アスキーPC Explorer編集部・岡本 善隆

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VALUESTAR T VT900/1D

NEC

オープンプライス

TV視聴&録画を始めとするAV関連機能に定評がある「VALUESTAR T」に、SF的なデザインを持つPentium 4搭載機が登場した。DVD-RWドライブが装備され、さらに機能が豊富になったという「VT900/1D」をレビューした。

TVチューナを一新して、さらに強化のAV機能

本体前面には、PCカードスロットのほか、IEEE1394、USB、そして角型の光オーディオ出力もある。
 VALUESTARシリーズの冬モデルの中で、Pentium 4搭載機はTV機能を搭載する「VALUESTAR T」とスタンダードな「VALUESTAR C」の両上位モデルに用意されている。写真ではこれまでのVALUESTARシリーズと同様の縦置き型スリムデスクトップに見えるが、Pentium 4を搭載したためか、サイズは115(W)×400(D)×360(H)mmと、奥行き/高さとも一回り以上大きくなっており、省スペースPCと呼ぶには少々苦しい。デザイン的にも大きく変更され、メタリックなイメージが採用された。起動中はフロントパネルの上下にある青色LEDが発光するという仕掛けまである。

 基本的なハードウェアスペックは、CPUがPentium 4-1.5GHzで、チップセットはi845。メモリはSDRAM 256MBを搭載する。ビデオはオンボードAGP接続のGeForce2 MX、HDDは80GB。光メディアドライブはCD-R/RWメディアの書き込み、書き換えにも対応したパイオニア製のDVD-RWドライブだ。液晶モニタは17.5インチのワイドタイプで、解像度は1280×768ドット。PC本体とは専用のデジタル回路で接続する。OSはWindows XP Home Edition。これは見逃せないポイントで、以前のTVモデルはすべてWindows Meを採用しており、負荷の掛かるTV録画作業などを行うと、不安定になることがあった。今回ソフトウェアがXPに移植されたことで、操作の快適度は大幅に増している。



TVチューナカードのキャプチャチップには、Philips「SAA7134HL」を採用している。
 注目のTV機能のうち、最大の変化はTVチューナカード自体の変更だ。3次元Y/C分離回路とデジタルノイズリダクション機能を搭載した新型TVチューナカードにより、TV画面の画質が明らかに改善されている。TV操作用のソフトウェア「SmartVision/TV」もバージョンアップしている。
 録画ファイルの形式はソフトウェア圧縮のMPEG2で、画質設定は「標準画質」「高画質」の2タイプから選択でき、それぞれ640×480ドット/6.2Mbpsと640×480ドット/7Mbpsとなる。以前は不可能だった高画質設定時のタイムシフト再生や録画時のプレビュー表示が可能になったのも大きな改良点だ。



ネットワークで繋がったマシンからもVT900に録画したTV番組を視聴可能。もちろん、番組名などのデータも参照できる。
 また、録画したTV番組をネットワークで繋がったマシンから再生できるという機能も目新しい。これは、「SmartVision/PLAYER」という付属ソフトをクライアントマシンにインストールしておけば(ライセンスは2台まで)、VT900からネットワーク経由でデータを受け取りつつ再生できるというもの。MPEG2ファイルそのままではなく、MPEG4形式に変換して送信するので(320×240ドット/1.7Mbps)、画質はそれなりになってしまうが、家庭内での一種のTVサーバ的な役割を持たせることができる。



付属のライティングソフト「VERITAS RecordNow DX」はCD-R/RWメディアへの書き込み/書き換えのほか、データDVDを作成することも可能だ。
 しかし、これらのTV機能とDVD-RWドライブとの連携があまり充実していない点は若干気になる。SmartVision/TVで作成したMPEG2ファイルを直接DVD-Video形式で焼くことはできず、付属のビデオ編集ソフト「Ulead VideoStudio 5.0 SE Basic」を通してファイル形式を変換する必要がある。ただ、付属のライティングソフト「VERITAS RecordNow DX」は、データ形式のDVDメディアの作成に対応しており、このソフトを用いてSmartVision/TVの録画ファイルを含むデータDVDを作成しておけば、PC上でSmartVision/PLAYERから再生可能だ。

 価格はオープンプライスだが、実売価格は28~30万円前後。DVD-RWドライブをイマイチ活用しきれていない点は残念だが、TV機能の使いやすさは相変わらず良好で、TVやDVDなどをPC上でじっくり楽しみたい人にはお勧めの一台だ。


VALUESTAR T VT900/1Dの主なスペック
製品名 VALUESTAR T VT900/1D
CPU Pentium 4-1.5GHz
メモリ 256MB
HDD 80GB
DVD-RW DVD-R2倍速/DVD-RW等速/CD-R8倍速/CD-RW4倍速/DVD6倍速/CD24倍速
通信 モデム&LAN
モニタ ワイド17.5インチ高輝度TFT
Officeアプリ Office XP Personl

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