ペンタックス オプティオ430
ペンタックス オプティオ430
2001年12月19日 17時49分更新
文● アスキーPC Explorer編集部・行正 和義
不満もあるが高い携帯性は魅力
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電源OFF時にフロントフェイスはほぼ完全にフラットになる。 |
実際に使ってみると、330と同様に若干の不満点が感じられる。起動/電源OFF時のレンズ伸張/沈胴音やズーム音がかなり大きく、静かな状況ではけっこう耳につく。ズームは広角から望遠まで2秒以内とかなり勢いよく動くのだが、ズームを止めたい位置にうまく止まらないという問題がある。330/430のズームは、ズームボタンを離した瞬間もレンズが移動していて、いったん止まってから離した時点の画角まで戻るようになっており、速いズーム速度と止めたい位置へのズーム停止を両立させるための工夫なのだが、実際に使ってみると狙った画角でピタッと止まらず、ほんの少しだけ画角を変えたいといったときにも行き過ぎることがあって、いらいらさせられる。
また、少々気になった点としては、オートフォーカスの速度と精度がいまひとつで、合焦していないまま撮影されてしまうこともある。AFに関しては、330ではファームウェアのアップデートを行って合焦ミスとフォーカス速度改善が図られた経緯もある。430のファームウェアはアップデート後の330とほぼ同等のAF制御を行っているそうなのだが、ファームウェアだけでなく、メカニカルな面でもう少し改善してほしかった。
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撮影サンプル1。元画像は2240×1680ドットだが、掲載用に640×480ドットにリサイズしている。プログラムAE。F6.5、1/500秒(Exifデータ値)。 |
画質に関しては、とくにエッジのきちっとした絵作りで解像感も良好だが、暗部では少々ノイズも目立つ。記憶色を強調するタイプの発色なので、全体的に高めな彩度には若干不自然さも感じられる。
逆光や夕日といった条件下でもシルエットになる部分の階調もしっかり残るなど、自動露出補正はかなり正確に動作する。ただし、レンズのためか強い光源を撮ったときに色収差が見られるのが気になった。
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撮影サンプル1の中央部を640×480ドットにトリミングしたもの。画面内にハイライトがあると画像が若干ノイジーになる。暗部ノイズが少々目立つ。 |
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撮影サンプル2。元画像は2240×1680ドットだが、掲載用に640×480ドットにリサイズしている。プログラムAE。F5.0、1/400秒(Exifデータ値)。 |
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撮影サンプル2の中央部を640×480ドットにトリミングしたもの。発色は鮮やかで濃い色合いとなり、少々人工的な印象を受ける。 |
| 撮影サンプル3。元画像は1680×2240ドットだが、掲載用に480×640ドットにリサイズしている。マクロ撮影モード。プログラムAE、F2.6、1/80秒(Exifデータ値)。 |
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撮影サンプル3の中央部を640×480ドットにトリミングしたもの。解像感は良好で、エッジはくっきりしているが、背景のぼけが多少ざらついた感じだ。 |
1/1.8インチ有効400万画素CCDは、従来の300万画素クラスとCCDのサイズが同じであるため、ボディや光学系を共通化した製品が多く登場している。
オプティオ 430は、表にある400万画素クラス製品の中で最もコンパクトなボディを持ち、マニュアル撮影機能も搭載するなど、中級者のサブカメラといった使い方をお勧めしたい。
オプティオ430の主な仕様
撮像素子 |
1/1.8インチ有効400万(総413万)画素CCD |
レンズ |
f=7.6~22.8mm(35mmフィルムカメラ換算:37.5~112.5mm)、F2.6~4.8 |
シャッター速度 |
約1/2000~約2秒 |
記録媒体 |
CF(Type I) |
記録画素数 |
2240×1680/1120×840/640×480ドット |
動画記録 |
320×240ドット(15コマ/秒)、最大30秒 |
液晶モニタ |
1.6インチTFT液晶 |
インターフェイス |
USB、ビデオ出力、DC入力 |
電源 |
専用リチウムイオンバッテリ |
本体サイズ |
92(W)×31(D)×59(H)mm |
重量 |
205g(本体のみ)/240g(装備重量) |