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ユーザーサポート裏のウラ

2001年12月16日 23時35分更新

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ユーザーサポート係がリストラ!
後任は誰が?!

リストラの爪痕
※写真はイメージです。実在するショップやメーカーとは関係ありません

 ある日、僕の会社でユーザーサポートを担当していた、たった1人の社員がリストラされた。彼はいわばユーザーサポートのエキスパートとも呼べる存在だった。ユーザーからの質問に答えられるよう、1日中面白くも何ともないゲームを隅々までプレイして、ひとたびユーザーから電話がかかってくれば1時間でも2時間でもその苦情に付き合ってあげられるナイスガイだったのだ。

 そんな彼が辞めさせられたとき、僕たち社員みんなは思った。

「これからは一体誰が……?」

 ここでちょっと考えてみよう。ユーザーサポートの適任者と呼べる人材が、会社のどこにいるのか。



電話
※写真はイメージです。実在するショップやメーカーとは関係ありません

 まず、すぐに思いあたるのは開発スタッフ……。いや、これはちょっと難しいだろう。彼らは最もユーザーと直接対話させてはいけない人種だからだ。なにしろサポートでは、自分の作ったゲームに対してのグチや文句を延々と聞かされる。おそらく電話を取ってコンマ2秒もすれば喧嘩がはじまるに決まっている。あぶないあぶない、弱小とはいえわが社も一企業。彼らを公の場に出すわけにはいかない。警察沙汰だけは避けなければいけないのだ。

 それでは総務部や人事部の人間はどうだろう? 彼らは人当たりも良いし、何より苦情の対応にも慣れている。お? どうやらこの線をウチの上層部は考えているのか? いや待て。彼らはゲームのことなんて全然知らない。どのくらい知らないかといえば、一度総務に提出する書類の中で、PSがどうのとかGBがどうのと略語で書いて渡したら「そんな専門用語を使われたって、僕はわからないよぅ!(カイヤ風)」と怒られたことがある、微笑ましいエピソードがあるくらいだ。

 このほかにも「セガサターンのソフトはプレイステーションでも動くの?」とか「ニンテンドー64ってゲームボーイ?」とか「営業部の岡田さん(仮名)って、やっぱりヅラなの?」など、なかなかのハイレベル。最後のはどうでも良いとして(カツラだったけど)、ゲーム会社で働いているのだからそれぐらいは知ってても良いと思うのだが……。

 あーダメだ。彼らもユーザーサポートには向かない。ユーザーに質問されたときこちらから逆に質問してしまいそうだ。ゲーム会社の窓口としては不十分この上ない。

 そろそろ結論は見えてきたような気もするけど、あえてもう少し考えてみる。

 経理? いや、彼らも総務と変わらない。しかも経理の連中はわが社の危機的財政から会社の先行きを不安視してかすでに大多数が脱出してしまい、人数的にもそんな余裕はない。受付のお姉ちゃん? 先月リストラされたな。可愛かったのに……。掃除のおじちゃんはどうだろう? 彼ならキャラ的にはベストだが、残念なことに彼はうちの社員ではない。

 そう。結果はみなさんの想像どおりだ。われわれ営業部は晴れてユーザーサポート係に任命されることとなった。そして、いつの間にやら僕は実務隊長に祭り上げられ、その日から昼間は営業外回り、夕方からはユーザー対応に追われる生活が始まったのだ。



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