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アイワイバンク、ネットバンキングサービスを開始

2001年12月17日 18時31分更新

文● 編集部 田口敏之

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(株)アイワイバンク銀行は14日、東京都港区のイトーヨーカドーグループ本部ビルに報道関係者を集め、10日に同社が発表した新サービス“ネットバンキング”についての発表会を開催した。同社は、17日にウェブサイトをリニューアルオープンし、18日にサービスを開始する。

リニューアルオープンした、アイワイバンク銀行のウェブサイト
リニューアルオープンした、アイワイバンク銀行のウェブサイト

ネットバンキングは、パソコンからインターネットを介して、振込や残高確認、取引明細照会などを行なえる“インターネットバンキング”、携帯電話から振込や残高照会を行なえる“モバイルバンキング(現在はiモードのみ対応、EZwebとJ-SKYにも対応予定)”、プッシュ回線の電話機から自動音声応答サービスかオペレーターを通じて振込や残高確認を行なえる“テレフォンバンキング”の3つを統合した、マルチチャネルのサービス。口座を開設すると、全国のイトーヨーカドーグループの店舗内、約2200ヵ所に設置されているATMのほか、これら3つのサービスを利用できるようになる。

同サービスの主な特徴としては、新しく発行されるキャッシュカードが挙げられる。これは、インターネットバンキングを利用する際に、本人を認証するためのID番号や確認ナンバーが、カードの裏面に記載されているというもので、既存のATMとネットバンキングと両方で利用できるカードとなっている。既存の顧客のカードは順次切り替える。

新発行のキャッシュカード(表)。表面は従来と変わりない
新発行のキャッシュカード(表)。表面は従来と変わりない
新発行のキャッシュカード(裏)。IDと確認ナンバーが記載してある。取引を行なう際には、確認ナンバーからランダムにどれか2つを入力するようシステムから求められる
新発行のキャッシュカード(裏)。IDと確認ナンバーが記載してある。取引を行なう際には、確認ナンバーからランダムにどれか2つを入力するようシステムから求められる

また、これまでのアイワイバンクのATMと同様に、振込や残高照会などは、24時間365日利用できるようになっている。さらに、毎月郵送されてくる取引明細書(ステートメント)の確認方法を“インターネットのみ”に設定すると、通常毎月105円かかる口座維持手数料が無料になり、インターネットバンキング・モバイルバンキングからアイワイバンクの口座に振込を行なうときに発生する手数料も、通常の105円から52円となる。

ネットバンキングのセキュリティーのためには、ファイヤーウォールを設けて、システムに対する不審なアクセスを排除するほか、すべてのデータ通信を128bitのSSLで暗号化する。第三者によるなりすましを防ぐために、取引を利用する際には、“お客様ID”と“ログインパスワード”、キャッシュカードに記載された“確認ナンバー”および“キャッシュカード暗証番号”という4種類の本人確認コードを利用する。この認証方法は、ネットバンキングの3つのチャネル共通のものとなっている。“確認ナンバー”の認証は、キャッシュカードの裏面に記載してある10種類のナンバーからランダムにどれか2つを記載するようシステムから求められるようになっている。

新規口座開設から利用までの流れは以下の通り。まず新規口座の開設は、これまでの郵送に加えて、インターネットと携帯電話から行なえるようになった。顧客が、オンラインで申し込みを行なうと、入力した姓名や住所などの内容が印字された書類が届く。これに、必要な事項をすべて自著で記入して捺印し、返信する。ここから7~10日程度でキャッシュカードが届く。カードが届いてから、さらに2、3日の後、同社からサービスの説明書などを含む“スターターキット”が届き、全てのサービスを利用できるようになる。

リニューアルするウェブサイトのインターフェースは、インターネットバンキングの利用経験がない顧客のために、マニュアルを見なくても操作を行なえる画面作りを目指したという。“インターネットバンキング体験版コーナー”も設けており、動画によって口座の開設から振込、残高照会などの操作を解説している。また、電話によるサポートも行なっている。

アイワイバンク銀行取締役システム部長の池田俊明氏アイワイバンク銀行取締役システム部長の池田俊明氏

同社取締役システム部長の池田俊明氏は「まずは決済サービスとしてご利用いただく形となる。セブン-イレブンをはじめとする全国のイトーヨーカドーグループの各店舗のATMに加え、パソコンや携帯電話を通じてアイワイバンク銀行の金融サービスを提供することによって、顧客の利便性の向上を図る。また、電子商取引やネット決済、クレジットカード、“7dream.com”などとの連携などといった、将来の新サービス拡大に備えたインフラを構築し、今後の新商品販売に、柔軟に対応できる体制を整備していく」と述べた。

セブン-イレブン内に設置してある、アイワイバンク銀行のATMセブン-イレブン内に設置してある、アイワイバンク銀行のATM

今後の展開としては、2002年を“第1フェーズ”と位置づけ、決済サービスを中心に顧客の獲得とサービスのインフラの確立に務めるという。そして2003年は“第2フェーズ”とし、決済サービスに加えて金融・カードサービスなどを導入し、イトーヨーカドーグループ内のほかのウェブサービスとも連携を取りながらサービスを拡大していくという。

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