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FinePix 30i

FinePix 30i

2001年12月14日 15時23分更新

文● 周防克弥

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 カメラの機能もシンプルになっている。40iや50iはCCDに同社独自のスーパーハニカムCCDを採用し、実画素数240万画素ながら画像補間により432万画素相当の画像を記録することができたが、本機種では通常配列の1/2.7インチ200万画素CCDを採用している。

 レンズは40iや50iと同じく単焦点だが、40i/50iがオートフォーカスなのに対し、30iはピント合わせ機構のないパンフォーカスを採用する。ピントの合う範囲は通常では60cm~∞、マクロモードでは約8~15cmのとなる。では15~60cmの間はどうやってもピントが合わないのか? ということになるが、実際に合わない。ただし、屋外など光量が豊富にある状態では自動的にレンズの絞りが絞られることで被写界深度が深くなり、全体的にピントが合って見える。反対に暗い場所ではレンズの絞りが開くので、どうしてもピントが合っていない距離域が発生してしまう。顔のアップを撮ろうとするときにはちょうど15~60cmという距離になるので、もう少し離れてバストショットで撮るなど、使い方を工夫するしかない。

 撮影機能はプログラムオートのみだ。エントリモデルではやりのシーン選択方式なども持たない。背面液晶モニタに表示されるメニューの中には「A」(オート)、「M」(マニュアル)の撮影モードもあるが、マニュアルに変更しても自分で設定変更ができる箇所は露出補正とホワイトバランスの設定のみだ。ただし、オートモードでの自動露出はかなり的確で、オーバー露出になりやすい照り返しや、アンダーになりやすい屋内の撮影でもかなり正確な露出補正が行われる。ホワイトバランスを自動に設定しておいても、シーン自動認識機能を持っているのでその場の雰囲気を残した絶妙なホワイトバランスを設定してくれる。

PCとの接続に用いるUSB端子と、リモコン付きイヤホンの端子は向かって左側面に露出している。カメラをそのままカバンなどに入れておくとホコリが入りやすいので、小さなポーチなどに収めておきたい。上側に標準/マクロの切り替えスイッチがある。
底面を開けると単3×2本の電池スロットとスマートメディアスロットがある。

mp3再生はリモコン側でのみ可能

カメラ単体ではmp3の再生はできない。操作はすべてリモコンから行う。イヤホンはステレオミニプラグでリモコン部に接続するので、より高音質なヘッドホンに取り替えることも簡単にできる。
 30iの最大の特徴は、やはりmp3プレーヤ再生機能だ。画像記録媒体であるスマートメディアに、付属ソフトを使ってPCからMP3ファイルを転送する。デジタルカメラとMP3プレーヤの融合は賛否両論分かれるところだが、2つの機械がまとまり、携帯時の重量とスペースに余裕ができるわけだから、常に両方の機械を持ち運ぶ人には便利な製品だろう。

 mp3プレーヤのインターフェイスはすべてリモコン上にあり、カメラ側では動作モードを切り替えるだけだ。細長い小型のリモコンは液晶パネルを内蔵し、曲目やアーティスト名の表示(1bytes文字=欧文のみ)も可能になっている。

 音質に関しては、低音の効かせ具合を3段階に調節できる程度で、高音側の音質はシャキシャキした感じになり、落ち着きがない印象を受ける。もっとも、これは付属のイヤホンが少々安っぽいことも原因なので、音にこだわるなら高性能なヘッドホンを使ったほうがいいだろう。



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