すでにAOpen製「A645-CA」が登場して話題を集めた薄型のPentium 4用ベアボーンキット。この第2弾「CS-VC31」が早ければ年内、遅くとも1月中には登場するようだ。CS-VC31はベアボーンキットベンダとして一定の評価を得ているFIC製。数々の機能がブックサイズの筐体に詰め込まれた製品となっている。
フロント部のインターフェイス。光デジタル出力端子に注目だ |
100(W)×370(D)×325(H)mmと、A645-CAとほぼ同サイズのベアボーンキットだが、注目は搭載するi845チップセット搭載のFIC製MicroATXマザーボード「VC31」と、標準でPCIバスに差さっている「PCI Combo Card」だ。まずVC31がオンボードで10/100Base-TXネットワーク機能と光デジタル出力、そしてサウンド出力をサポート。そしてPCI Combo CardはPCMCIAコントローラとIEEE1394コントローラを搭載と、最近流行しているインターフェイスにことごとく対応。ケース背面部にUSB×2、RJ-45×1とサウンド入出力端子を備え、ケース前面にUSB×2、IEEE1394×2、光デジタル出力×1、PCMCIAカードスロット×1を装備するという圧巻の構成になっている。Pentium 4の性能を生かしてDV編集したり、デジタルカメラの画像を編集したり、DVD-Videoを5.1ch環境で楽しんだり、あるいはMDと接続したりと、その可能性は多岐に渡っており、さまざまなニーズに応えられそうだ。
内装でもっとも目を引くのはCPUを囲むように取り付けられたカバー。これを取り外すと見えるのはファンのないCPU用ヒートシンクだ。CS-VC31ではCPUクーラーの代わりにヒートシンクが採用されており、Delta製160W電源が装備する8cm角吸気ファンが発生させる空気の流れによってCPU用ヒートシンク(ならびにレギュレータ用ヒートシンク)の熱をケース外へ逃がす仕様になっている。これがシステムの静音化に一役買っているというわけだが、若干フィンが厚めのヒートシンクを見ていると不安な気も。ひょっとすると、年内に登場すると言われる、より発熱の少ないNorthwoodコア版Pentium 4を想定した設計なのかもしれない。
サンプルを入荷したコムサテライト3号店では、週末にかけて動作デモを行うとしているので、興味のある人は店頭で確認してみるのをオススメしたい。なお予価は「現在のところ未定」(同店)とのこと。