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日本コンピュウェア、ビジネスポータル構築でセミナーを開催

2001年12月06日 16時58分更新

文● 編集部 田口敏之

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日本コンピュウェア(株)は5日、11月13日に販売開始を発表したビジネス向けのポータルを構築できるソフト『OptimalView 2.1J』に関するセミナーを都内で開催した。

同製品は、さまざまなアプリケーションや情報へのアクセス環境を統合したビジネス向けのポータルを構築できるソフト。ユーザーやコンテンツの管理が簡単にでき、まだ柔軟なカスタマイズ機能を持つという。出荷は12月25日の予定で、価格は455万円からとなっている。

同社では、ウェブブラウザーを介して、企業内外の情報を収集できるだけでなく、基幹業務系のアプリケーションの使用や、ビジネス資産の共有・活用などを行なえる作業環境を提供して、生産性の向上と利益の増加を図る統合環境、企業内情報ポータル(EIP:Enterprise Infomation Portal)の導入を提唱している。今回のセミナーでは、“生産性向上を目指すビジネスポータルの構築”をテーマに、EIPが今後のビジネスにどう生きてくるかについての講演や、また日本コンピュウェアの製品戦略の解説、『OptimalView 2.1J』のデモンストレーションなどが行なわれた。

米コンピュウェア社ポータルソリューション プロダクトマネージャーのバート・オーストランダー氏米コンピュウェア社ポータルソリューション プロダクトマネージャーのバート・オーストランダー氏

米コンピュウェア社ポータルソリューション プロダクトマネージャーのバート・オーストランダー(Bart B. Oostlander)氏の講演“アメリカでのEIPの動向”において、氏は「ポータルがビジネス資産へのよりよいアクセスを実現し、生産性の向上や利益の増加などといった恩恵を与えることが注目されている。米ガートナー社などは、ポータルの市場は2003年には1億ドル(約125億円)を超え、2005年には1億5000万ドル(約187億5000万円)を超えるであろうと見込み、その価値を認めている。しかし、現在200社以上もあるポータルベンダーは、やがて淘汰され、専門技術と戦略を持った25前後のベンダーだけが生き残るだろうとも言われている」

ポータルの進化を表わすグラフ
ポータルの進化を表わすグラフ

「ポータルは、ただアクセスして情報を閲覧する消極的なものから、企業のドキュメントを共有し、基幹業務系のアプリケーションを統合し、やがてビジネスプロセスの自動化する積極的なものに推移してゆく。ガートナーでは、この推移を機能によって3世代に区分して定義している。現在、各社が提供しているポータルは、第2世代と第3世代の中間にあり、『OptimalView 2.1J』も同様だ。同製品は、各機能を分散して取り込むことによって、2002年以降に第3世代へと推移してゆく」

『OptimalView 2.1J』のビジョン
『OptimalView 2.1J』のビジョン

「しかし、ポータルは非常に投資対効果が見えにくく、何から導入したら良いのか分からないため、多くの企業が導入には尻込みしがちだ。なのでまず、それを必要としているユーザーに対して、一般的な機能だけで特定のビジネス機能を持たない、第1世代のポータルを導入する。そして、必要に応じてビジネスに特化した機能を追加していけば良い。企業から求められる、成功するための要素を備えたポータルを、ベンダーは用意しておいて即座に対応できなければならない」と語った。

日本コンピュウェア第2営業本部長の望岡信一氏日本コンピュウェア第2営業本部長の望岡信一氏

日本コンピュウェア第2営業本部長の望岡信一氏による講演“日本コンピュウェアの製品戦略”では、「今日の経済状況の中で、IT関連への投資も厳しくなってきている。企業はアプリケーションを短期に開発、導入すると同時に、その開発と保守のコストを削減し、品質と信頼性を確保できる環境を求めている。コンピュウェアでは、複数のプラットフォームに対応し、アプリケーションの開発、品質管理、導入、運用管理という全てのフェーズをサポートするツールを提供している」

「特に、アプリケーションを運用管理するための製品群『EcoSYSTEMS』シリーズは、より製品同士を統合し、総合的な判断を行なうという統合戦略を強化するため、多くの利点(アドバンテージ)を連想させる『Vantage』という新ブランド名を導入した」

「コンピュウェアが提供する製品群は、開発の全フェーズを管理しサポートする。他社にも、各フェーズに特化した製品があるが、全てのフェーズをサポートするとなるとコンピュウェアしかない。これによって、開発のコスト削減や品質向上を図ることができる。また、企業が製品を導入する負担を軽減するために、コンピュウェアが製品運用をサポートするASPサービスも実施している。これによって、常にツールを有効的に用いることができる」

『OptimalView 2.1J』の画面
『OptimalView 2.1J』の画面

「コンピュウェアの製品群は、企業の開発、テスト、運用フェーズを包括したシステムを構築し、ライフサイクルの管理を可能にする。これによって、過去の資産や経験を次に有効活用できる。またウェブ系、オープン系、メインフレーム系といった全てのプラットフォームをサポートし、企業内のビジネスプロセスを大きく変化させることなく導入でき、生産性を向上させられる」と述べた。

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