【SEMICON 2001 Vol.2】米インテルのバレット社長が環境対策に関する賞を受賞

2001年12月05日 21時03分更新

文● 編集部　佐々木千之

千葉・幕張メッセで開催中の“SEMICON Japan 2001”を主催するSEMI(Semiconductor Equipment and Materials International)は5日、SEMICON Japan会場でプレスカンファレンスを開催し、半導体産業における環境分野に関する賞“SEMI井上晧EHS賞”の受賞者が米インテル社のクレイグ・バレット(Craig Barrett)社長兼CEOに決定したと発表した。


SEMI井上晧EHS賞の楯を持つ米インテルのバレット社長兼CEO(写真はSEMI提供)

SEMI井上晧EHS賞は、'99年に亡くなった東京エレクトロン(株)の元社長でSEMI役員だった故井上晧氏のEHS活動(※1)への貢献を称えて2000年に設けられたもので、半導体産業界でEHS分野に顕著な貢献をした人物に贈られるもの。

※1 EHS：EHSは“Environmental,Health,and Safety”の頭文字

SEMIでは、バレット氏の指導のもとでインテルが国際的な環境に関する53の賞を受賞していること、EHS活動の実績について年次報告を公表していること、半導体製造装置の選定基準にEHS評価を含めていることなどが受賞の理由となったと説明している。


SEMIのプレジデント兼CEOのスタンレー・メイヤーズ氏

このプレスカンファレンスで、SEMIのプレジデント兼CEOのスタンレー・メイヤーズ(Stanley Myers)氏は半導体産業関連の数字を挙げながら、今後の見通しについて述べた。


月別のIC出荷数グラフ。2001年の8月から9月にかけてわずかに上昇している


8インチウエハーに換算した半導体工場の出荷能力グラフ(棒グラフ)と、工場の稼働率グラフ(赤い折れ線グラフ)


工場の余剰生産設備グラフ。これまでになく大きな数字となっている

メイヤーズ氏によると、半導体産業市場は2000年10月をピークとして、その後かつてないほど急激に落ち込んだ。半導体工場の稼働率は過去最低水準で、余剰生産設備も過去最大レベルになっているが、2001年8、9月のウエハーの生産は横ばいとなっており「早急な結論は出せないが、今が底と言えるかもしれない」と述べた。そして、今後の見通しでは「2001年の半導体設備製品売り上げは2000年比でマイナス38％と大幅に下がるが、下落してもなお歴代2番目の売り上げだ。2002年もわずかにマイナスとなるが、2003年以降は回復する」と、半導体産業の不景気は2002年までとした。


シリコンウエハーの月別出荷量グラフ。2001年8月から9月にかけては横ばい


半導体設備の年間出荷額グラフ。2001年は対前年比38％と過去最大の落ち込み


上と同じグラフを地域別に見たもの。赤が日本

また、5日午後には、SEMICON Japanが節目となる25回目を迎えたことを記念し、25回すべてに出展している企業30社(※2)に感謝状と記念の盾が贈られた。

※2 アステック(株)、(株)アドバンテスト、アプライドマテリアルジャパン(株)、安藤電気(株)、米ウエストボンド社、エス・シー・セミコン・テクノロジー(株)、兼松デバイス(株)、(株)完エレクトロニクス、キヤノン販売(株)、サンゴバン・ノートン(株)、シプレイ・ファーイースト(株)、スピードファム(株)、大日商事(株)、大日本スクリーン製造(株)、(株)ディスコ、テンプトロニクス社、東京エレクトロン(株)、ナプソン(株)、日本アエラ(株)、日本エー・ディー・イー(株)、日本エス・エス・エム(株)、日本エム・ケー・エス(株)、日本スウェージロック(株)、(株)日本マイクロニクス、野村マイクロ・サイエンス(株)、伯東(株)、(株)日立国際電気、(株)日立ハイテクノロジーズ、(株)フジミインコーポレーテッド、フロロウエア・バルカージャパン(株)