このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

日本SGI、IAベースのグラフィッククラスタを発表

2001年11月30日 19時29分更新

文● 編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

日本SGI(株)は、IAベースのグラフィッククラスタシステム「SGI Graphics Cluster」を11月末から販売すると発表した。同システムは11月29日に行なわれた「SGI Solution3 Fair(ソリューションキュービック フェア) 2001」メインデーの展示会場で実際にデモが行なわれていた。

「SGI Graphics Cluster」のデモのようす。3台のディスプレイに単一のデータを完全に同期させて表示している。

このシステムは、1台のホストノードと複数のチャネルノードで構成される。ホストノードは外部入力の処理や外部との通信、チャネルノードの操作、管理を行ない、チャネルノードは描画のみを行なう。チャネルノード間での画像の同期はハードウェアで行ない、米NVIDIAのグラフィックカードに組み込んだ、「SGI ImageSync」技術が用いられる。この技術により、外部クロックをクラスタ内のすべてのグラフィックカードに送りピクセルレートを同期させるほか、フレームレベルの同期も行なう。また、「SGI DataSync」により、クラスタ全体でのデータの同期と共有を可能にしている。

日本SGI(株)では、同製品を主にフライトシミュレーターなどのビジュアルシミュレーション用途に利用することを想定している。

OSにはRed Hat Linux 7.1を採用し、ファイルシステムにはSGIが開発したXFSを採用し信頼性を高めている。バンドルされるソフトウェアは以下のとおり。

  • データ同期ソフトウェア「SGI DataSync」
  • クラスタ管理ソフトウェア「SGI SynaptIQ」
  • OpenGL PerformernなどのAPI「Free APIs」
  • 「SGI Cluster System」専用Perfly「Free Sample Code」

ハードウェアのスペックは以下のとおり。

  • CPU……Pentium III-1GHz以上のシングル/デュアルプロセッサ
  • メモリ……PC133 SDRAM
  • ネットワーク……標準100BASE-T、オプションでGigabit Ethernet
  • グラフィック……NVIDIA Quadro DCC

価格は、1ホストノードと2チャネルノードの構成で573万3000円から。

SGI Solution3 Fair 2001

11月29日に行なわれた「SGI Solution3 Fair 2001」メインデーイベントの展示会場では、「SGI Graphics Cluster」や、「SGI Visual Serving ソリューション」などの製品が展示されていた。

「SGI Graphics Cluster」のハードウェア。1ノードあたり最大2CPUまで搭載できる。1ノードのサイズは4U。
「SGI Graphics Cluster」の管理画面。すべてのチャネルノードに対してホストノードから同時にコマンドを実行したり、各ノードのCPU使用状況などをモニタすることも可能。
「SGI Visual Serving ソリューション」のデモ。「SGI Onyx」で処理したデータを遠隔地からネットワークで受け取り、表示/操作することが可能。データはすべてOnyx上で操作されるので、クライアントPCでは処理しきれないような大規模なデータを扱うことができる。高速なネットワークを用意できれば、出先でOnyx上のデータを用いたプレゼンテーションなども可能になる。クライアントソフトはOpenGLドライバを組み込んだLinuxやSolaris、Windows NTなどで動作するという。
Itaniumを搭載したLinuxワークステーション「Silicon Graphics 750」

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード