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インテル、通信速度最大54MbpsのIEEE 802.11a無線LAN製品を発表

2001年11月30日 00時58分更新

文● 編集部 佐々木千之

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インテル(株)は28日、都内で同社のネットワーク製品戦略に関する記者説明会を開催し、その席上でIEEE 802.11a規格の無線LAN『インテルPRO/Wireless 5000 LAN』製品ファミリーを発表した。

『インテルPRO/Wireless 5000 LAN アクセス・ポイント』と『インテルPRO/Wireless 5000 LAN カードバス・アダプタ』
『インテルPRO/Wireless 5000 LAN アクセス・ポイント』と『インテルPRO/Wireless 5000 LAN カードバス・アダプタ』

今回同社が発表した無線LAN製品は、アクセスポイント『インテルPRO/Wireless 5000 LAN アクセス・ポイント』、PCカードタイプの『同 カードバス・アダプタ』、PCIカードタイプの『同 PCIアダプタ』、アクセスポイント1台とPCカード2枚をセットにした『同 スタータ・キット』の4つ。また、一般向け販売は行なわないOEM向けの製品としてノートパソコンの組込用『同 3A mini-PCIアダプタ』も合わせて発表している。

価格は、インテルPRO/Wireless 5000 LAN アクセス・ポイントが9万9800円、同 カードバス・アダプタが2万4800円、同 PCIアダプタが3万2800円、同 スタータ・キットが9万9800円。出荷時期はPCIアダプタが2002年2月下旬予定で、これ以外は2002年1月下旬出荷予定となっている。

IEEE 802.11aとIEEE 802.11bの比較
IEEE 802.11aとIEEE 802.11bの比較

IEEE 802.11a規格は、現在人気のあるIEEE 802.11b規格が2.4GHz帯の電波を使用し、最大通信速度11Mbpsなのに対して、5.2GHz帯を使用し、最大通信速度が54Mbpsと高速。電子レンジやBluetoothが使用する2.4GHz帯との干渉も起こらないとしている。また、オフィスフロアなどで複数の無線ネットワークを構築しようとした場合、電波の干渉を避けてそれぞれのネットワークがフルスピードで通信を行なうためには、IEEE 802.11bは3つまでしか構築できない。これに対し、IEEE 802.11aでは4つのネットワークが構築可能で、1つのフロアにユーザーが密集したオフィスなどでも利用しやすいという。

IEEE 802.11aとIEEE 802.11bの距離による通信速度の比較グラフ。青色の801.11aは、常に802.11bよりも高速となっている
IEEE 802.11aとIEEE 802.11bの距離による通信速度の比較グラフ。青色の802.11aは、常に802.11bよりも高速となっている

通信速度は54/48/36/24/12/6Mbpsで、通信距離は18m以内で54Mbps、90m以内で6Mbpsとなっている。なお、日本国内では法律の規制によって、IEEE 802.11aは屋外では使用できない。セキュリティー機能としては、64bitおよび128bitのWEP(Wired Equivalent Privacy)に対応する。アダプター製品の対応OSはWindows 98SE/Me/2000/XP。アクセスポイントの管理はウェブブラウザーで行なう仕組みで、アンテナの指向性の設定も可能だとしている。

インテルの無線LAN製品には、『インテルPROsetユーティリティーソフトウェア』が付属する。このユーティリティーソフトは、無線LANを使用する場所ごとにプロファイルを保持する機能や、有線LANと無線LANの両方のインターフェースを持つ場合に、有線LAN接続時は有線LANを優先し、有線LANの接続が切れると自動的に無線LANに切り替えるといった機能を持つ。

IEEE 802.11aとIEEE 802.11b規格はお互いに互換性を持っていないが、IEEE 802.11b製品をすでに導入しているユーザーが、IEEE 802.11aへの移行を進めやすいように、インテルPRO/Wireless 5000 LAN アクセス・ポイントをIEEE 802.11bにも対応させる『インテルPRO/Wireless LAN AP 802.11bアップグレード・キット』を2002年第2四半期に発売予定としている。このキットの価格は未定。

米インテル社モバイル・コミュニケーションズ事業部長のタイズーン・ドクター氏
米インテル社モバイル・コミュニケーションズ事業部長のタイズーン・ドクター氏

説明会で無線LAN製品について説明した、米インテル社モバイル・コミュニケーションズ事業部長のタイズーン・ドクター(Taizoon Doctor)氏は、インテルが10/100Mbps Ethernet製品およびGbit Ethernet製品の市場において、それぞれ約50%のシェアを持つトップ企業であることを紹介し、無線LANおいても標準化活動を積極的に行なうなど、有線/無線LAN製品のリーダーシップを取っていると述べた。

インテルの有線LAN製品における市場シェア
インテルの有線LAN製品における市場シェアのグラフ

また、無線LANの規格IEEE 802.11aとIEEE 802.11bについては、現在はインテルも広く普及しているIEEE 802.11b製品を持つが、約5倍の高速通信やBluetoothと周波数が重ならないことなどから、同社としてはIEEE 802.11aへの移行を推進していくという立場を明らかにした。

IEEEでは、IEEE 802.11bの高速版として、同じ2.4GHz帯を使いながら最大54Mbpsの通信速度を持つIEEE 802.11g規格の標準化を進めているが、これについてドクター氏は「IEEE 802.11gはまだドラフトの状態で、正式な規格化はおそらく2003年になるだろう。それから製品を作るのでは遅い。IEEE 802.11aならすぐに提供できる」と、IEEE 802.11gを待つメリットはないとした。

IEEE 802.11b無線LAN製品は、2000年に入ってPCカードタイプの無線LANアダプターの価格が2万円を切った頃から、急速に普及が進んだ感がある。そういう意味ではIEEE 802.11a製品の普及にはもう一段の低価格化が必要だとも思えるが、一方で8MbpsのフルレートADSLや光ファイバーによる10Mbps、100Mbpsのブロードバンドネットワークが珍しくなくなり、IEEE 802.11bの11Mbps(実効データ転送レートでは4~5Mbps)というスピードに不満が出てくることも予想できる。最近、ソニー(株)や(株)ディアイティもIEEE 802.11a製品を発表したが、さらに各社が追随しそうで、一気に54Mbps無線LANの普及が進む可能性も出てきた。

インテルが発表会場に展示していたUSB接続のIEEE 802.11b無線LANアダプター。参考出品で出荷時期や価格は未定
インテルが発表会場に展示していたUSB接続のIEEE 802.11b無線LANアダプター。参考出品で出荷時期や価格は未定
コンパクトフラッシュタイプのIEEE 802.11b無線LANアダプター。これも参考出品で出荷時期や価格は未定
コンパクトフラッシュタイプのIEEE 802.11b無線LANアダプター。これも参考出品で出荷時期や価格は未定

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