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HDD内蔵でもはやHDDレコーダ!NECの新型「SmartVision」が販売開始!!

2001年11月28日 00時00分更新

文● Jo_Kubota

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 NECの人気TVチューナ&キャプチャカード2製品ががさらなるパワーアップを遂げて帰ってきた。評判の高いUSB接続リモコンを両製品とも標準で同梱し、今回も外付けタイプとPCIカードタイプが店頭に並んでいる。

高価なのにはワケがある!
初のHDD内蔵外付けキャプチャボックスはOSまでも内蔵

SmartVision Pro HD40

 外付けタイプの「SmartVision Pro HD40」はPC接続用のビデオキャプチャ機器ではじめてHDDを搭載したのが最大の特徴。HDDは40GBで、MPEG2キャプチャ時に約10時間の録画が可能となっている。インターフェイスは従来のUSBからRJ45となり、PCと10/100Base-TXでLAN接続することになったが、これもコンシューマ向けの外付けビデオキャプチャ機器でははじめてだ。



フロント部

 そんな初物づくしのSmartVision Pro HD40を制御する方法だが、注目すべきは本体のみで録画可能な点。一度PCから予約制御すれば、あとは本体前面上部に装備する液晶モニタで確認や取り消しができるようになっている。映像や音声の出力端子を持たず、録画データはあくまでLAN接続したPCから再生する必要があるが、録画そのものはPCの電源が入っていなくても行えるため、まるで民生用のHDDレコーダと言ってもいいほど。これまでどおりPCから制御する場合でも、予約録画設定をいったん行えば、録画時にPCの電源を入れておく必要がないという画期的な仕様になっている。なおHDD内の動画データはLANで接続するすべてのPCからアクセスが可能で、ネットワークストレージとしても利用可能。USB接続のリモコンだけはPCの電源が入っている時にしか使えないが、それほど大きなマイナスにはならないだろう。



背面背面。コネクタはRJ45とTVケーブルしか用意されていない
USB接続のリモコン。はじめて標準添付されるようになった。リモコン自体は受光部も含めて従来製品のオプションとまったく同じものだ
リモコン受光部
比較
従来製品と並べるとその大きさが分かるが、小型と言っても過言ではない

 PCから制御しなくても動作する理由だが、なんとWindows NT Embedded 4.0がインストール済み。さながら小さな録画専用PCといったところである。価格はTSUKUMO eX.で8万1999円、パソコンハウス東映とT-ZONE.PC DIY SHOPで8万2000円と、ビデオキャプチャ機器としては決して安くないが、TVチューナ兼MPEG2キャプチャカードを搭載し、ネットワーク接続をサポート、しかもOSのインストールや設定が不要なPCだと思えば十分にお買い得と言えそうだ。なお、明日以降複数のショップで順次販売が開始される予定。



パッケージ

 細かな仕様を見てみると、TVチューナは地上波のほかCATVのC13-C63chに対応し、音声多重放送もサポートする。キャプチャ時の解像度とビットレートは、単体動作時にMPEG2録画(720×480ドット、8Mbps)、MPEG1録画(320×240ドット、2Mbps)の2種類から選択可能。PCから制御する際はある程度細かく設定ができるようになっており、MPEG2録画時に解像度は720×480/352×480ドット、ビットレートは3~8Mbpsの範囲、MPEG1録画時は320×240の解像度で0.5~2Mbpsの範囲で選択可能だ。



画質の向上がはかられたTVチューナ&ソフトウェアMPEG2キャプチャカード

SmartVision Pro 3
SmartVision Pro 3。ALPS製の小型TVチューナを搭載しているのが目を引く。なお、搭載するNEC製チップかSony製チップのどちらかが「3次元Y/C分離回路」制御チップと思われる

 一方、PCIカードタイプ「SmartVision Pro 3」も従来製品「SmartVision Pro 2EX」に対し数々のパワーアップされている。機能の充実もあるが、一番力が入っているのは“画質”のようだ。詳細は不明だが、キャプチャ時に輝度と色を独立して検出することにより色のにじみや不自然なドットを抑制するという「3次元Y/C分離回路」の搭載により、従来製品以上の画質を提供するとのこと。機能面では「NEC MPEG2プラグイン for Ulead VideoStudio」と「SmartRender機能」の搭載により、MPEG2ファイル編集時のファイル保存時間の短縮が図られたほか、再圧縮時の画質劣化を防いでいる。これらは、日常的にテレビ番組のHDD録画を行っていきたい人にはうれしい機能と言えるだろう。



インターフェイス
ブラケット部のインターフェイス

 MPEG2エンコードは従来同様ソフトウェアで、解像度は640×480ドットまたは480×32ドットから選択可能。ビットレートは従来固定だったものが4/5/6/7/8Mbpsから選択できるようになった。MPEG1録画時の解像度とビットレートは320×240ドット/2Mbps固定と、従来製品と同じだ。タイムシフトモードのサポート、iEPGでのTV番組予約など従来で好評な機能はこれまでどおり。価格はTSUKUMO eX.で1万7799円、コムサテライト3号店、T-ZONE.PC DIY SHOP、若松通商本店でいずれも1万7800円となっている。

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