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分散オブジェクト推進協議会、J2EE準拠製品間のEJB相互接続実証実験の成功を発表

2001年11月26日 23時57分更新

文● 編集部 田口敏之

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分散オブジェクト推進協議会(※1)は26日、都内に報道関係者を集め、J2EE(Java2 Enterprise Edition)バージョン1.3に準拠した製品間のインターオペラビリティー(相互運用性)を検証するための、第2回EJB(Enterprise Java Beans)相互接続実証実験の結果を発表した。

※1 (DOPG:Distributed Object Promotion Group)分散オブジェクト技術を企業情報システムの基盤として普及させるとともに、日本の情報システムの発展に貢献することを目的に、'97年10月に設立された非営利団体。CORBAベースの分散オブジェクトシステムのプロモーション活動や、分散オブジェクト関連製品の相互接続性の検討および実証実験、OMGとの連携および技術検討結果のOMGへの提案とフィードバックなどを行なっている。

富士通の成田雅彦氏
実証実験の報告を行なった、分散オブジェクト推進協議会トランザクション/コンポーネント分科会主査で、富士通(株)ソフトウェア事業本部開発企画統括部計画部担当部長の成田雅彦氏

同協議会では、これまでCORBA/IIOPの相互接続検証、IIOP相互接続プログラムの公開、トランザクションサービスの相互接続検証、セキュリティーサービス(IIOP-SSL)の相互接続検証、EJB相互接続検証などを行なってきた。同協議会は、各社のアプリケーションサーバー製品がバージョンアップをするたびにサポートする技術が異なることから、継続的な相互接続の実証実験が必要であるとしている。

今回の実証実験に参加した企業は、サン・マイクロシステムズ(株)、日本電気(株)、日本アイ・ビー・エム(株)、日本BEAシステムズ(株)、日本ユニシス(株)、(株)日立製作所、富士通(株)の7社。使用したアプリケーションサーバーは、日本電気製の『WebOTX』、米BEAシステムズ社製の『WebLogic Server』、米IBM製の『WebSphere Application Server』、日立製作所製の『Cosminexus』、J2EE Implementationは、米サン・マイクロシステムズ社製の『Java 2 Software Development Kit(SDK),Enterprise Edition(J2EE)RI1.3』となっている。

実証実験に用いられたEJB連携のモデル図
実証実験に用いられたEJB連携のモデル図

第2回のEJB相互接続実証実験は、8月より行なった。通信プロトコルには、J2EEバージョン1.3で採用されたRMI-IIOP(IIOP1.1/1.2)を使用し、J2EEバージョン1.2に準拠した製品および、J2EEバージョン1.3に準拠した製品間での相互接続の検証を行なった。

その結果、すべての相互接続実験において、接続の成功を確認したという。

分散オブジェクト推進協議会の組織図と、新たに設立されたシステムインテグレーション分科会の位置付け
分散オブジェクト推進協議会の組織図と、新たに設立されたシステムインテグレーション分科会の位置付け

また同日、(株)東芝を主査とする“システムインテグレーション分科会”(SI分科会)の設立を発表した。この分科会は6月に設立したもので、ウェブサービスにおける企業間のシステム連携を含めて、アプリケーション間の相互接続性を検証していくという。参加企業は沖電気工業(株)、サイベース(株)、東芝、日本オラクル、日本電気、日本ユニシス、日立製作所、富士通の8社となっている。

現在、サイベースがEJB相互接続実証実験を行なっており、同協議会は今後も実験参加企業を募ってゆくという。また検証範囲を拡大し、トランザクション連携など、検証内容も充実させる予定としている。

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