このページの本文へ

LaVie C LC300/1A

LaVie C LC300/1A

2001年12月05日 13時51分更新

文● アスキーPC Explorer編集部・岡本 善隆

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

LaVie C LC300/1A

NEC

オープンプライス

NECのノートPC「LaVie」の中でも、「LaVie C」シリーズは主力となる高性能かつオーソドックスなA4ノートである。PCとしての一般的な機能はもちろん、本体に内蔵可能な携帯オーディオプレーヤを付属するなど、音楽にも主眼を置いている。

用途に合わせ4モデル
無線LAN内蔵機もあり

 LaVie C冬モデルのラインナップを整理しておくと、今回紹介する「LC300/1A」がエントリモデルで、CPUにMobile Celeron-850MHzを搭載。このほかの3モデルはすべてMobile PentiumIIIで、「LC500/1D」が同-850MHz、「LC700/1D」が同-900MHz、「LC900/1D」が同-1GHzとなっている。また、LC300の液晶が14.1インチTFTなのに対し、後者3モデルは15インチTFTである(解像度はすべて1024×768ドット)。OSはいずれもWindows XP Home Editionをプリインストールし、これに合わせて全モデルがメモリを256MB標準搭載するのは大きなポイントだ(最大1GB、空きスロット×1)。HDDは30GB(上位2モデルは40GB)。チップセットはApollo PLE133で、ビデオはチップセット内蔵の機能により実現されている。

写真1、2 以前のLaVie Cシリーズと比べると、A4オールインワンノートとしては比較的薄型化されている。右側面にはコンボドライブとInfoAudio用スロット、左側面にはPCカードスロット×2、サウンド、IEEE1394の各ポートが用意されている。
 右側面に内蔵する光メディアドライブは書き込み/書き換え/DVD読み出しがともに8倍速のコンボドライブ。バッファアンダーランエラー防止機能も持つ。CDライティングソフトは「VERITAS RecordNow DX」とXP標準の機能、DVD再生ソフトは「Jet-Audio Player」で、デジタル出力による5.1chサラウンドやドルビーヘッドホン機能を利用できる(写真1)。  インターフェイス類も多彩だ。PCカードスロット×2、IEEE1394×2、USB×4、S-Video出力、モデムなどの各端子のほか、Ethernetポートも内蔵している。さらに上位モデルでは無線LAN機能も搭載しており、ブロードバンドサービスや周辺機器との接続にまったく問題はない(写真2)。



写真3 PC内蔵時はSDカードリーダとしても使える携帯メモリプレーヤ「InfoAudio」。名刺の1/3程度のサイズで、厚さも約5mmと小さい。
 本機の最大の特徴である携帯オーディオプレーヤ「InfoAudio」だが、PCと接続する際はキーボード右上部にある専用スロットに差し込む。InfoAudioのメディアはSDカードで、音楽ファイルのキャリアとして使うほか、InfoAudioをSDカードリーダとしても利用できる(写真3)。PCとInfoAudioとの間はUSBで接続しており、メモリースティックリーダアダプタ(オーディオプレーヤとしては利用不可)もオプションで用意されている。



写真4 PCとの接点部が剥き出しになっているのが気になるが、専用ケースが付属しているので大丈夫だろう。なお、Webやメールのデータをダウンロードして、外出先で見る機能もある。

図1 InfoAudioにサウンドファイルを転送するソフト「オーディオマネージャ」。音楽CDからデータを取り出し、AAC形式にエンコードできるほか、プレイリストの編集機能なども装備している。
 InfoAudioのSDカードに音楽ファイルを転送するには、付属ソフトの「オーディオマネージャ」から行う(図1)。オーディオマネージャでは、本ソフト上で音楽CDをエンコードしたAAC形式ファイルのほか、一般的なMP3ファイルもセキュアMP3と呼ばれる著作権保護に対応した形式に変換して、InfoAudioにコピーできる。ただし、著作権保護機能により、SDカードからPCへの音楽ファイルのコピーは、転送元のPCのみに制限されている。

 エクスプローラ上でファイルをコピーすれば、すぐにプレーヤ側で聞けるという手軽さがないのは若干残念だが、InfoAudio自体の完成度は極めて高く、あらかじめ入力したアーティスト名や曲名といったタグ情報をInfoAudioの液晶に表示できるほか(2バイトのかな・漢字も表示可)、再生順を設定するプレイリストをPC上で編集できるなど、単体でも十分魅力的なメモリオーディオプレーヤだ。なお、充電はPC本体に差し込んでおくと自動的に行われ、連続動作時間は約6時間。また、本機には8MBのSDメモリーカードしか付属していないため、本格的な利用には64MB/128MBといった大容量カードを別途用意する必要がある(それぞれの実売価格は8000円/1万5000円程度)。



図2 PCのサウンドをFM電波で飛ばすトランスミッタ機能。周波数帯の変更ももちろん可能なので、既存のFM局とぶつかるのを防ぐことができる。
 InfoAudio以外のサウンド関連では、PCのサウンドをFMの電波に乗せて送り出し、FMラジオ機能付きのオーディオ機器やコンパクトラジオなどから聞くことができる「ワイヤレスオーディオ機能」がある。編集部内でのテストでは約5m程度の範囲内で電波が届き、サウンドの質も通常のFMラジオ並となかなかクリアである。スペース的に限界があるノートPC内蔵スピーカにこだわらず、サウンドの質を向上しようとするアプローチはなかなか面白い。

 価格はオープンプライスだが、実売価格は20万円弱で、ショップによっては18万円程度で販売されているケースも見られる。Office XPが省かれたのが若干気になるくらいで、必要と思われるソフトはプリインストールされているうえ、さらにInfoAudioまで付属する。それでいて本機の価格はメーカー製PCはもちろん、直販メーカーと比べても高い競争力を持つ。NECならではの豪華構成の本機は、A4ノートPCの購入を検討する上で候補から絶対に外せない一台だろう。



写真5 キーボード周りは全体的にシルバーと黒を基調としたシンプルな色づかいが好感。キーボード部の右上部に専用スロットがあり、ここにInfoAudioを内蔵する。
LaVie C LC300/1Aの主なスペック
CPU Mobile Celeron-850MHz
メモリ 256MB
液晶 14.1インチTFT
解像度 1024×768ドット
HDD 30GB
CD-RW&DVD R8倍速/RW8倍速/DVD8倍速/CD24倍速
通信 モデム、LAN
サイズ 317(W)×279(D)×32(H)mm
重量 約3.0kg
OS Windows XP Home Edition
Officeアプリ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン