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ボイスエイジ、iモーションコンテンツ作成ソフト『SPOTxde』を発表

2001年11月20日 21時12分更新

文● 編集部 増田悦子

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カナダのボイスエイジ(VoiceAge)社は20日、(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモが19日に開始した動画クリッピングサービス“iモーション”に対応したコンテンツを作成するソフト『SPOTxde(スポット)』を発表し、都内で記者発表会を行なった。

ローラン・アマール氏
経営企画担当取締役副社長のローラン・アマール氏

『SPOTxde』は、音声圧縮技術“AMR-NB”(Adaptive Multi-Rate-Narrowband)とビデオ圧縮技術“MPEG-4”に準拠し、音声やビデオコンテンツを第3世代移動体通信システム(3G)に対応したフォーマットに変換するソフト。画質や音質の劣化を伴わずにコンテンツを圧縮し、再生できるのが特徴。音声のみのオーディオコンテンツの場合は、およそ25分の1に、画像を含んだビデオコンテンツの場合、およそ165分の1に圧縮することができる。iモーションは1コンテンツ100KBという制限があり、同ソフトを利用すれば、10MB~15MBの動画像であれば、iモーション用に変換できる。また、ユーザーのダウンロード時間や通信費を削減できるとしている。

操作画面
操作画面。この画面上で操作するだけで変換できる

実際に(株)ツタヤオンラインが配信している映画“SPY KIDS”のプロモーション画像を元のデータから圧縮するデモを行なったが、そこでは10.7MBの映画のプロモーションCMが、96KBに圧縮された。データの変換作業は、画面上でデータを選択し、マウスで数回クリックを行なうのみで、専門知識を必要としない。変換に要する時間も数十秒で、従来の変換ソフトよりも容易に操作できるのが特徴。対応フォーマットは、音声が“WAV”“AVI”“ASF”形式、ビデオが“AVI”“ASF”。ツタヤオンラインでは、すでに、同社のiモードサイトで、iモーションを利用したプロモーションを“FOMA”(現時点での対応端末は『N2002』のみ)のユーザー向けに開始している。

篠崎浩一氏
ツタヤオンライン メディアグループモバイル戦略チーム統括マネージャーの篠崎浩一氏

同社のメディアグループモバイル戦略チーム統括マネージャーの篠崎浩一氏は、「まだ、iモーションは始まったばかりであるが、今後はロードショー公開のプロモーション画像や、俳優によるメッセージ、DVDの発売のプロモーションなどで利用し、クリック&モルタル戦略を推進していきたい」と述べた。また、ボイスエイジの経営企画担当取締役副社長のローラン・アマール(Laurent Amar)氏は「現時点で、音声圧縮のAMRとビデオ圧縮のMPEG-4を利用したソフトは当社のみで、市場において唯一である。まずは、コンテンツクリエイター向けに販売を推進していくが、2002年第3期には、コンシューマー向けの製品を出し、ユーザーを広げていきたい」と述べた。また、「今回、SPOTは3G端末用で、iモーション用に開発しており、ドコモ仕様となっているので、ドコモ以外の対応は難しいが、われわれの戦略は、どの端末でも使用できるソフトを開発するということで、今後も開発に取り組んでいきたい」と述べた。

なお同社は、2002年2月28日まで同社のサイト上で無料のダウンロードサービスを展開する。3月1日以降は、引き続き使用する場合、および新たにダウンロードする場合は、49.95ドル(約5500円)で販売する。原則としてパソコン1台に1ライセンス。また、同社では無料のダウンロードサービス期間中も使用に関する制限を特に行なわないとしている。

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