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松下、広帯域再生90Hz~30kHzが可能な小型のアンプ内蔵スピーカーを発表

2001年11月21日 16時21分更新

文● 編集部 田口敏之

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松下電子部品(株)は20日、松下電器産業(株)と共同開発した、パソコン用のアンプ内蔵小型スピーカー『EAB-MPC301-S』(シルバーメタリック)と『同-K』(メタリックブラック)の2製品を発表した。12月19日発売で、価格は6000円。

『EAB-MPC301』
『EAB-MPC301』。左が『同-K』で右が『同-S』

同製品の特徴としては、従来の紙の振動板の代わりに、チタン薄板材を成形したドーム型の振動板を採用したことと、振動板を支持する機構部に、従来の布ダンパーに代わって、ゴム弾性を有する工業用プラスチック(エンジニアリングプラスチック)の高分子エラストマーを3次元構造に成形した新開発の樹脂成形ダンパー“マルチリンクサスペンション”を用いていることが挙げられる。これによって、直径30mmの小口径でも、振動板の振幅を大きくでき、可聴領域を超える30kHzまでの広帯域再生を可能にしたほか、ダンパーの寿命による音質の劣化も防ぐことができるという。

チタン薄板材を成形したドーム型の振動板
チタン薄板材を成形したドーム型の振動板
支持機構部に用いられる、新開発の“マルチリンクサスペンション”支持機構部に用いられる、新開発の“マルチリンクサスペンション”

また通常ハイファイオーディオで使われているバスレフ方式を、小型ボックスのスピーカー用に、コンピューターシミュレーションにより設計したという。スピーカー内の空気の流れを調節するポート(筒)に、円筒状ではなく、くびれ(パラボラカーブ)を持たせた形状の“パラボラポート”を採用。これによってポート自身の共振による歪みを、円筒状のポートに比べて約3分の1に抑えることができるという。

入力はステレオミニプラグで、電源はACアダプター(DC10V)を利用する。出力は右2.5W、左2.5W。スピーカー本体のサイズは幅63×奥行き83×高さ125mmで、重さは右が230gで左が180gとなっている。

同社では、DVD-ROMドライブやCD-Rドライブを搭載したノートパソコンのユーザーを、同製品のターゲットとしている。DVD鑑賞やDTM、ゲームなどの用途を見込んでおり、開発担当者によれば「大きさによるパワーの差別化はしても、音質は切り捨てず、こだわりたい」という。

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