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ノベル、コンテンツ配信ネットワークを構築するソフトウェア群を発表

2001年11月20日 03時31分更新

文● 編集部 中西祥智

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ノベル(株)は19日、米Volera(ヴォレラ)社のCDN(Content Delivery Network:コンテンツ配信ネットワーク)を構築するソフトウェア『Excelerator(エクセラレータ―)』など3製品の出荷を、12月7日に開始すると発表した。

米ヴォレラは米ノベル(Novell)社の子会社。米ノベルの一部門を分離し、CDNソフトを開発するソフトウェアベンダーとして2001年2月に設立された。米アクセンチュア(Accenture)社および米ノーテルネットワークス(Nortel Networks)社も出資するが、詳細な出資比率は、米ノベルが50%を超える筆頭株主だという以外には公開していない。設立から9ヵ月だが、ノベル時代からの顧客も引き継いでおり、顧客企業は2300社に上るという。開発したソフトは、パートナー企業ハードウェアに組み込み、アプライアンス製品として販売する。日本での販売はノベル日本法人が行なう。

米ヴォレラのゲリー・キングワールドワイドセールス担当副社長
米ヴォレラのゲリー・キングワールドワイドセールス担当副社長

同日の記者発表会で、米ヴォレラのゲリー・キング(Gerry King)ワールドワイドセールス担当副社長は、CDNの市場が2004年には220億ドル(約2兆7000億円)になり、大きなビジネスチャンスがあると説明した。

CDNの市場
CDNの市場

最近では、一般企業が社内向けのe-ラーニングや社外向けの製品デモ、業績発表などを行なうために、ストリーミング配信を行なうアプリケーションを導入するようになった。キング氏は、e-ラーニングやウェブキャストアプリケーションを導入することによって、従業員の生産性が向上し、コストを削減でき、企業の収益が向上するとしている。しかし、「今のインターネットの状態は、リッチメディアコンテンツに対応していない(キング氏)」ため、さまざまな場所でボトルネックが発生している。そこで、通信事業者やISPだけでなく、一般企業のCDNの導入が増えてきているという。

キング氏によると、米国の大企業の内、54%以上がCDNを導入もしくは導入を検討中だという。CDNを導入する利点として、キング氏は帯域を確保するコストを削減できること、エンドユーザーへのサービスの質の向上、ITインフラやリソースの効率的な運用などを挙げた。

ノベルのマーケティング本部本部長 高橋正廸氏
ノベルのマーケティング本部本部長 高橋正廸氏

また、ノベルのマーケティング本部本部長 高橋正廸氏は、日本におけるCDNの製品展開について、まず12月7日に高速配信を可能にする3製品を、2002年3月には運用管理用の3製品を、そして2002年12月にサービス関連の製品を提供するという。12月7日に出荷するのは、『Excelerator 2.1』、『Media Excelerator(Media Excelerator 1.0 for RealSystem Proxy 8、同1.1 for Microsoft Windows Media、Media Streaming Suite)』および『Secure Excelerator 1.1』の3製品。

Excelerator 2.1は、ウェブブラウジングを高速化するソフト。“フォワードプロキシモード”と“リバースプロキシモード”の2モードがある。フォワードプロキシモードでは、たとえば企業のネットワーク内部からインターネット上のウェブサイトにアクセスした場合、頻繁にリクエストされるコンテンツをキャッシュに保存して、高速に閲覧できるようにする。逆にリバースプロキシモードでは、外部からの企業のウェブサーバーへのリクエストに対して、キャッシュ上のデータを流すという。

キャッシュ可能なプロトコルはHTTPやFTP、UDP、TCPなど。フォワードプロキシモードでは、毎秒2400リクエスト、1GBのデータに対応でき、35%から75%までのリクエストがヒットするという。またリバースプロキシモードでは毎秒1万2000リクエストを処理する。

CDNの製品展開
CDNの製品展開

Media Exceleratorは、Exceleratorにストリーミング配信を高速化する機能を追加するソフト。RealMediaやWindows Media Technology、QuickTimeなどに対応する。またSecure Exceleratorは、ExceleratorにSSLによる暗号化機能を追加するソフト。SSL暗号化されたコンテンツをキャッシュし、通常のウェブサーバーの100倍以上の効率を発揮するという。これらのソフトをインストールするプラットフォームは、Pentium III/4プロセッサーを搭載したものであれば、OSは問わない。

ノベルでは、今回の3製品をディストリビューターを通じて、あるいはパートナー企業4社(日本電気(株)や(株)東芝、(株)日立製作所、富士通(株))へのOEM供給を通じて販売する。ターゲットとする顧客は、CDNの構築を検討している一般企業のほか、ISPやデータセンター、企業向けCDNサービスを提供しているサービスプロバイダーなど。

キング氏は自社のCDN製品の最大の特徴を「プライスパフォーマンス」だとしているが、具体的な価格については明らかにしなかった。なお、ノベルによるとExcelerator 2.1の最小構成は、100万円を切る価格になるという。

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