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インテル、ブロードバンド機器の開発支援施設“FTTHソリューション・ルーム”を開設

2001年11月14日 16時58分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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インテル(株)は14日、Fiber-To-The-Home(FTTH)をベースとしたネットワーク環境を検証するための施設“FTTHソリューション・ルーム”を同社東京本社内に開設したと発表した。

“FTTHソリューション・ルーム”は、同社の半導体製品をベースにFiber-To-The-Home(FTTH)環境向けのブロードバンド機器を開発する企業を支援する目的で開設されたもので、当面は、宅内ゲートウェイ機器やブローバンド向けサービスなどを、一般家庭と同様のユーザー環境で検証する。

ルームデモ環境
“FTTHソリューション・ルーム”に設置されているデモ環境。ビデオコンテンツ配信サーバーからインターネット配信されたMPEG-2ビデオをBフレッツ経由で受信、メディアコンバーターから同社の組み込み用IAプロセッサーを搭載したLinuxベースのレジデンシャルゲートウェイ機器を通じて、デスクトップパソコンにビデオを表示する。デスクトップパソコンとレジデンシャルゲートウェイ機器は100BASE-TXで接続されている

具体的には、Bフレッツの新しい利用形態を検証するほか、Pentium 4プロセッサーとFTTHによるMPEG-2形式での6Mbpsのビデオコンテンツ配信などを次世代インターネット体験を提供する。

ゲートウェイ機器
組み込み用IAプロセッサーを搭載したFTTH用レジデンシャルゲートウェイ機器(左)。将来的には、IAプロセッサーやネットワークプロセッサーを搭載したレジデンシャルゲートウェイを、パソコンだけでなくデジタル家電やセキュリティー機器、電話などの通信機器、ゲーム機などと接続できるようにするという
ゲートウェイ背面
レジデンシャルゲートウェイ機器のインターフェース部。802.11b対応ワイヤレスLANカード『Intel Pro/Wiress2011B無線LAN PCカード』を利用して、ノートパソコンやPDAでも高画質ビデオを楽しめる

同社は、日本ヒューレット・パッカード(株)および東日本電信電話(株)と共同で、広帯域/双方向通信向けアプリケーションや光サービス向けサーバー環境等の検証を目的に、光サービス向けコンテンツを配信するトライアルを9月より行なっている。FTTHソリューション・ルームでは、この共同トライアルを通じて収集する光サービス向けコンテンツへのアクセスデータを解析し、エンドユーザーが使いやすいブロードバンド環境の検討も行なうという。

同社は、ネットワークプロセッサーや組込み機器向けのIAプロセッサー、Ethernet用半導体、光通信向けの半導体製品などをネットワーク機器開発メーカー向けに提供しているが、今年3月、それらのメーカーを支援するため“インターネット・エクスチェンジ・アーキテクチャ・コンピタンス・センタ”(IXAコンピタンス・センタ)を茨城県つくば市の同社内に設置した。今回のFTTHソリューション・ルームは、このIXAコンピタンス・センタの活動の一環でもあるという。

本日行なわれた発表会で、米インテル社副社長兼アクセス&スイッチング事業部長のThomas R.Franz(トーマス・R・フランツ)氏は、「現在、インターネットトラフィックが増え続けている。また、ネットワークがインテリジェンスになりIPパケットが中心となっている。新たなインテルXScaleマイクロアーキテクチャーにより、さまざまな回線速度に柔軟に対応できる。また、マルチスレッドマイクロエンジン技術によって、回線速度の高速化にも対応可能だ。ひとつのアーキテクチャーで、家庭内機器からコアルーティングまでカバーできる」としている。

米インテル副社長
米インテル社副社長兼アクセス&スイッチング事業部長のThomas R.Franz氏
IXAプロセッサーロードマップ
インテルのIXAネットワークプロセッサーのロードマップ

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