ウイルスの被害件数は年々増加の一途をたどっている。幸いなことにPDAの世界では、まだ深刻なウイルスの被害が報告されていないが、頻繁にメールやデータのやり取りを行うPDAは、PC同様ウイルスの危機にさらされている。また、PDAはPCと接続して使うのが通常のため、対策を怠れば、データを共有しているPCのシステムにも被害が拡大してしまう可能性もある。
PC向けで導入実績の高い
McAfeeのエンジンを採用
WorkPadとのHotSync中にウイルススキャンが動作しているところ。このようにインストール後は通常の操作だけで、自然にウイルスチェックが行える。 |
ウイルススキャンはPCとPDAのシンクロ時に自動的に行われる。設定しておいた種類のデータが転送される際に、ウイルススキャンが起動し、やり取りされているデータやプログラムの中にウイルスが含まれていないかを判定する。 |
PalmOS用の設定画面(上)とWindows CE用の設定画面(下) |
ウイルススキャンワイヤレスが対応するのは、PalmデバイスとWindows CEマシン(Pocket PC/Handheld PC)で、ウイルスのスキャンはPC本体との同期(シンクロ)時に行われる。HotSyncやActiveSync(※1)を使用する際に、PC側でウイルススキャンワイヤレスが起動し、転送されるプログラムやデータがウイルスに感染していないかどうかを検索するものだ。
※1 HotSync HotSync:PalmデバイスとPCの間でアドレスやスケジュール情報の内容を合わせる(同期する)際に使用するソフト。Windows CEにも同種の機能があるが、こちらは「ActiveSync」と呼ばれる。
ウイルスが検知された際に表示されるアラート画面。ウイルスを駆除するか感染したファイルそのものを削除するかを選択できる。 |
ウイルスの感染経路に関しては、PC経由(PCで受信したメールにウイルスが添付されていて、データの同期時にPDAに取り込まれてしまう、など)のほかに、PDA単体でメールを受信した場合も考えられるが、今回のバージョンでは対応していない。受信したメールにフィルタをかけたり、保存されたファイルのウイルス感染をPDA単体で検知する機能に関しては、次期バージョン以降で対応していく予定だという。
導入時には自動的にPDA側にも設定アプリケーションがインストールされるため、スキャンする対象(ファイル/プログラム)などはPDA側で変更することもできる。 |
PDAは、アドレスや電話番号など個人の情報を持ち運ぶだけでなく、今後、主に企業用途で、業務上の重要な情報を共有するデバイスとしても活用されてくる。セキュリティ意識を高く持つに越したことはない。6800円という価格も、失う情報や信頼の大きさを考えたら、決して高すぎるものではない。
ウイルスの最新情報は同社のWebサイトから入手できる。11月2日現在で、ヒットしたのはPalm用のウイルスが4種だった。 |
価格 | 6800円 |
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発売元 | ソースネクスト |
対応OS | Windows 95/98/Me/NT 4.0+SP6以降/2000 |
対応PDA | Palm OS搭載機およびWindows CEを搭載したPocket PC/Handheld PC |
HDD | 6MB |
問い合わせ先 | 03-5350-4844 |
URL | http://www.sourcenext.com/ |