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Linuxロボット「H7」ミラノへ

2001年11月02日 19時44分更新

文● 編集部

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Linuxを搭載した人間型ロボット「H7」が、11月26日からミラノで開催されるEmbedded Linux Expo&Conferenceに参加する。

H7と加賀美氏H7と開発者の加賀美氏 (産業技術総合研究所 デジタルヒューマン研究ラボのホームページから転載)

LinuxDevices.comによると、H7は身長54インチ(137cm)、体重121ポンド(55kg)。Pentium III-750MHz×2とRT-Linuxを搭載した二本足歩行ロボットである。36の“degrees of freedom”(自由になる軸)が、体全体を使った動きを可能にしている。ネットワークには、ワイヤレスイーサネット経由で接続しているため、外部ケーブルを必要としない。

H7
階段を上るH7
H7は、日本学術振興会の未来開拓事業「マイクロ・ソフトメカニクス統合による高度生体機能機械の研究」プロジェクトの一環として、当時東京大学のリサーチアソシエート(現 産業技術総合研究所 デジタルヒューマンラボ 主任研究員)だった加賀美 聡博士が開発したロボットである。現在は、東京大学の情報システム工学研究室を中心に開発が行なわれている。

加賀美氏によれば、基本コンセプトは、“目で見て、頭で考えて、適応的に歩行する人間型ロボット”とのことで、目で見て行動を計画し二足歩行を制御するという機能をRT-Linuxにより実現しているという。同氏は、Embedded Linux Expoに併設された国際会議「Third Workshop on Real-time Unix」でキーノートスピーチを行なう。なお、デジタルヒューマン研究ラボのWebサイトでは、H7のムービークリップを見ることができる。

同型のLinuxロボットには、H7の製作を手がけた川田工業(株)の研究用の人間型ロボット「isamu(イサム)」がある。こちらもOSはRT-Linux、CPUにはPentium III-1GHz×2が搭載されている。



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