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人 CF-X10R

人 CF-X10R

2001年11月05日 23時01分更新

文● アスキーPC Explorer編集部・内田 泰仁

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人 CF-X10R

松下電器産業

オープンプライス
(パナセンス・ダイレクト価格 21万800円)

モバイルユーザーのための質実剛健ノート「Let's note」シリーズとは一線を画し、総合AV機器メーカー・松下の面目躍如とも言うべき「AV特化ノートPC」として、ちょうど1年前に登場した「人」シリーズも、この秋モデルで4世代目となる。OSにWindows XP Home Editionを採用、外観デザインを一新した「人 CF-X10R」は、従来のシリーズコンセプトを継承しつつ、さらに幅広いユーザーに使いやすいマシンとなっている。

外観を一新した「人」最新モデルは
濃紺色の「派手過ぎない」デザインに変身

 シリーズ1周年、第4世代機となる「人」シリーズの2001年秋モデルは、CPUにMobile PentiumIII-850MHzを採用した上位モデル「CF-X10R」と、Mobile Celeron-750MHzを搭載した「CF-X10V」の2モデル構成(前モデルはMobile PentiumIII-800MHzおよび700MHzの2モデル)。OSはいずれもWindows XP Home Editionで、CPUの違いとこれにともなうバッテリ駆動時間の違いを除く基本スペックはすべて共通だ。メモリは128MB(最大256MB、前モデルは標準64MB/最大192MB)、HDDは30GB(前モデルでは下位モデルのみ20GB)、CD-R書き込みとCD-RW書き換えが4倍速から8倍速に引き上げられたDVD-RAM読み出し対応CD-RW&DVD-ROMコンボドライブを標準搭載、などとなっている。
 また、これまでは外付けのUSB接続だったFDDが本体内蔵に変更されている。基本スペックは全体的に1ランクアップされており、前モデルまででやや気になった標準および最大メモリ容量が改善されたのは嬉しいポイントだ。

車の塗装に似た光沢を持つ天板を「人」シリーズとしては初めて採用。濃紺色のボディは一見地味だが、この蓋の塗装はアクセントが効いている。
 この新モデルでは、従来モデルの独特なボディシェイプと全面シルバーの派手な外観の本体デザインから、光沢のある濃紺色のボディカラーで落ち着きのあるイメージに一新されている。ボディ天面の外装は、1年半前の「Let's note A1」で採用していた“車の外装と同様の塗装”が採用され、従来モデルよりも一見地味にはなったものの、ワンポイントのアクセントが効いたシブめのデザインになっている。
 またデザインの変更にも関連して、従来モデルでは本体前面の、液晶パネルを閉じた状態でもアクセスできる場所にレイアウトされていたCDプレーヤ操作キーがキーボード奥側に移動された。PCを起動せずに、本機をCDプレーヤとして利用できるのはこれまでと変わらないが、キー操作をするには液晶パネルを開ける必要がある。



CDプレーヤ操作ボタンが本体奥側に移動されたため、パームレスト部分のデザインは従来モデルから大幅に変更されている。ポインティングデバイスはこれまでどおり、トラックボール+ジョグホイール。
 ポインティングデバイスは、これまでのモデルと同じトラックボール&ジョグホイールを採用する。ジョグホイールが従来のプラスチック製&窪みのみから、指を掛ける突起付きのアルミパーツに変更されているが、基本的な操作性はこれまでの「人」シリーズを継承するものとなっている。
 キーボードは、キーピッチ19mm、3種類のショートカットボタン(AV、インターネット、メール)付きで、これも従来モデルの基本路線を引き継いでいる。ショートカットボタンのうち「AV」ボタンに割り当てられたメニューには、操作手順の説明画面を見ながら画像、映像、音楽関連のユーティリティを利用できる「初級モード」が追加されている。細かな変更点だが、キートップの文字のプリントがこれまでよりも約130%ほど大きくなっている。これは、ノートPCユーザーの裾野の広がり、特に「キーの文字が見にくい」という年配のユーザーへの配慮だという。



CDプレーヤ操作ボタン、ショートカットボタンが集中する本体奥側。液晶の輝度/コントラストを切り替える「ビジュアルブライトボタン」が新たに追加されている。

 液晶モニタは14.1インチで1024×768ドット/フルカラー表示に対応し、サイズと解像度は従来モデルと同様。高輝度液晶パネルの採用と、松下独自の色変換処理による色表現域拡大技術「ビジュアルブライト液晶」をさらにチューンしたことで、前モデルよりもさらにメリハリ(特に黒と白の鮮明さ)の効いた映像になっている。画質に関しては、従来「ノーマルモード」と、高輝度/ハイコントラストになる「ビジュアルモード」の2段階切り替えが用意されていたが、本機では

  • 輝度と色表現をフルパワーにする「ビジュアルモード」
  • 暗いシーンの色階調表現にスポットを絞ってチューンが施された映画などの映像向けモード「シネマモード」
  • 輝度を抑え目にしたテキスト入力などの日常作業用のデフォルトモード「通常表示モード」

の3段階切り替えとなっている。各モードの切り替えはキーボード奥側、3個のショートカットボタン上部にある「VISUAL BRIGHT」ボタンで行う。「ビジュアルモード」の映像は「通常表示モード」に比べると液晶の明るさや色の再現力ではっきり違いがわかるほどの鮮やかさ。一方「シネマモード」は、ややギラつきが抑えられ、明るい色は全般的に「ビジュアルモード」よりもほんのり淡く、映像編集などのように長時間作業をする場合にはこちらを使うと目の疲れが少ないだろう。映像や画像を活用することをテーマのひとつとして掲げている「人」だけに、液晶パネルへのこだわりは非常に強い。

 このほかのハードウェア面の特徴としては、

  • SDカードスロット
  • 2ポートのi.LINK(IEEE1394)端子
  • S-Video/コンポジット映像出力端子

などの標準装備が挙げられる。このあたりは従来モデルと同様だ。

本体左右側面。2ポートのi.LINK、SDカードスロットといった「人」シリーズの装備は本モデルにも継承されている。

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