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新South“AMD-768”搭載Athlon用デュアルマザーの展示が再び始まる、第2弾はMSI製

2001年10月20日 00時00分更新

文● Jo_Kubota

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K7D Master

 MSI製のデュアルAthlon MP対応マザーの展示がStormで始まった。WORLD PC EXPO 2001の会場に展示されていたものと同製品に思われるこの製品は「K7D Master-LR」とうたわれている。すでに販売されているTyan製以外のAthlon MP用デュアルCPUマザーボードでアキバに姿を見せたのはGigabyteの「GA-7DPXDW」に続いて2製品目となる。



AMD-768
黒地に黒のマーキングのため、写真では捉えきれないSouth Bridge“AMD-768”。近くに見える空きパターンはPhilips製のUSB2.0コントローラ用か?

 そんな同製品においてもっとも注目すべきはチップセットだ。現在販売されているTyanの「Thunder K7」「Tiger MP」のチップセットは「AMD-760MP」(AMD-762+AMD-766)となっているのに対し、K7D Master-LRではSouth Bridgeに未発表の新チップ“AMD-768”が採用されている。写真では分かりづらいが、黒地のチップに黒でマーキングされているのが印象的だが、このAMD762+AMD768という構成はGA-7DPXDWと同じ。ということは、K7D Master-LRのチップセットは、GA-7DPXDWについての記事中でも触れた新チップセット「AMD-760MPX」である可能性が高い。



AMD-762

 ここでAMD-760MPXについておさらいしてみよう。まず従来のAMD-760MPチップセットでは、AMD-762が66MHz/64bit PCIをサポートしているにも関わらず、AMD-766が33MHz/32bit PCIしかサポートしないため、64bitスロットを含む全てのPCIスロットが33MHz動作となってしまう。しかし、今回搭載されたAMD-768は66MHz/64bit PCIをサポートする。また、AMD768にはPCIブリッジが内蔵されており、32bit/33MHz PCIはこちらに接続される仕様。これにより66MHzと33MHz PCIの混合が可能になるという仕組みだ。



“LR”?
店頭ポップには「K7D Master-LR」とあるが、RAIDコントローラらしきものはボード上に見あたらない。製品名も含めて、変更になる可能性があると考えた方がいいだろう

 さて、チップセット以外に目を向けてみると、ボードのリビジョンは“0A”と、評価段階もしくは純粋なサンプルボードであることを示唆する表記になっている。このため、すべては今後変更になる可能性があるわけだが、今回展示されているK7D Master-LRの拡張スロットはAGP Pro×1、64bit PCI×2、32bit PCI×3。Thunder K7やTiger MPでは5Vの64bit PCIをサポートしていたのに対し、64bit PCIスロットは66MHzをサポートする変わりに3.3V仕様となっている。このため5V PCIのカードを64bit PCIスロットに差すことはできなくなっている。ちなみに付け加えると、6月に行われたCOMPUTEX TAIPEI 2001で展示された時には、3.3V/5Vに対応するユニーバーサル64bit PCIが採用されていた。

 メモリはDDR SDRAM専用のDIMMスロットを4本備えているが、最大4GB搭載できるもようである以外、レジスタードDDR SDRAMが必須かどうかなど詳細は不明。このほかオンボードではAC'97サウンドコーデックと、Intel製のネットワークコントローラを搭載しているのが分かる。ただし、型番から想像されるIDE RAIDコントローラは見当たらない。

 気になる登場時期、ならびに価格はStromによるといずれも未定とのこと。ただし、同じチップセットを搭載するGA-7DPXDWが11月下旬を目処に発売される可能性があることを考えると、その前後と考えるのが妥当だろう。AMDがどのタイミングで新South Bridge“AMD768”を発表するのか注目してみたい。



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