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ATLプロダクツ、記憶容量が最大74.7TBのテープライブラリー製品を発表

2001年10月19日 00時23分更新

文● 編集部 佐々木千之

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ATLプロダクツ ジャパンは18日、都内で記者発表会を開催し、1台で最高74.7TB(非圧縮時)の記憶容量を持つ『P7000』などハイエンドの自動バックアップ用テープライブラリー新製品2機種を発表した。

『P7000』自動バックアップ用テープライブラリー
『P7000』自動バックアップ用テープライブラリー

ATLプロダクツ ジャパンは、米クアンタム社の100%子会社である米ATLプロダクツ社の日本支社。米ATLプロダクツは'94年にDLT(Digital Liner Tape)自動バックアップ用テープライブラリーを世界で初めて発売、'98年に米クアンタムの傘下となった。自動バックアップ用テープライブラリー製品の設計、製造を手がけている。ATLプロダクツは'98年に日本支社を設立したが、日本支社は2001年2月からは、アジア・パシフィック組織の下から、米国本社直轄組織へと移行したという。

ATLプロダクツの従来の製品群。今回の製品は『P2000』『P3000』の後継機種になる
ATLプロダクツの従来の製品群。今回の製品は『P2000』『P3000』の後継機種になる

今回発表したのは、1.12m2の設置床面積の筐体に、最大で679巻のテープカートリッジと、16台のテープドライブを内蔵可能(※1)な最上位機種『P7000』と、0.75m2の設置床面積の筐体に、最大で322巻のテープカートリッジと、10台のテープドライブを内蔵可能な『P4000』の2機種。P7000/4000がサポートするテープドライブは、“DLT 8000”(※2)“SuperDLT 220”(※3)“Ultrium”(※4)の3種類。

※1 679巻内蔵時は、テープドライブは最大で8ドライブとなる。

※2 米クアンタムが開発したドライブ。現在のデータ転送速度は毎秒6MB(ネイティブ)で、1カートリッジあたりの最大容量は40GB(非圧縮時)。

※3 米クアンタムが開発した次世代DLTドライブ。現在のデータ転送速度は毎秒11MB(ネイティブ)で、1カートリッジあたりの最大容量は110GB(非圧縮時)。

※4 Ultrium(ウルトリウム)は大手ストレージメーカーである米ヒューレット・パッカード社と米IBM社、米シーゲート社の3社が共同開発したLTO(Linear Tape Open)規格に基づくフォーマット。現在のデータ転送速度は毎秒15MB(ネイティブ)で、1カートリッジあたりの最大容量は100GB(非圧縮時)。

発表会で展示していた『P4000』の扉を開いたところ
発表会で展示していた『P4000』の扉を開いたところ

P7000は、SuperDLT 220使用時に記憶容量74.7TB、5台連結(最大)時2500巻のテープドライブを内蔵して記憶容量は275TBまで拡張可能。データ転送速度はSuperDLT 220使用時(16ドライブ搭載時)に、毎時633.6GB(ネイティブ)、LTO Ultrium使用時は毎時864GB(ネイティブ)となっている。P4000では、SuperDLT 220使用時に記憶容量35.4.7TB、5台連結(最大)時1466巻のテープドライブを内蔵して記憶容量は161.3TBまで拡張可能。データ転送速度はSuperDLT 220使用時(10ドライブ搭載時)に、毎時396GB(ネイティブ)、LTO Ultrium使用時は毎時540GB(ネイティブ)となる。両製品共に、Ultra SCSI、Fibre Channel、Gbit Ethernetに対応するほか、SAN(Storage Area Network)/NAS(Network Attached Storage)をサポートする管理ツールを用意する。

米ATLプロダクツのエンタープライズシステム、プロダクト・マネージャのスティーブ・ライクワイン氏
米ATLプロダクツのエンタープライズシステム、プロダクト・マネージャのスティーブ・ライクワイン氏

米ATLプロダクツのエンタープライズシステム、プロダクト・マネージャのスティーブ・ライクワイン(Steve Reichwein)氏によると「P7000/4000はデータ実装密度が高く、競合する他社製品と同じ記憶容量を、より狭い設置面積で得られる」という。また、開発に当たっては市場の声を取り入れたとし「データ実装密度を上げる点については日本の顧客の意見を参考にした」などと述べた。また、1つのテープライブラリー内に、SuperDLTドライブとLTO Ultriumドライブを搭載する機能を、11月に発表して年内に提供することを明らかにした。

ライクワイン氏が示した、他社製品との比較表
ライクワイン氏が示した、他社製品との比較表

製品価格はP7000が1860万円から、P4000が1450万円からとなっている。同日に出荷を開始し、2機種でOEM販売分(※5)を合わせて年間60台の出荷を見込むとしている。

※5 ATLプロダクツ ジャパンのOEM先企業は、富士通(株)、(株)日立製作所、日本IBM(株)、コンパック・コンピュータ(株)、EMCジャパン(株)の6社。

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