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NTT-X、“gooブロードバンドセミナー”を開催

2001年10月18日 01時48分更新

文● 編集部 中西祥智

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(株)エヌ・ティ・ティ エックスは17日、“gooブロードバンドセミナー”を開催した。同セミナーは第1期プログラムとして3回の開催を予定している。すでに、9月6日と9月25日の2回開催しており、今回が3回目となる。今回のテーマは、“ブロードバンド社会の課題”。

同セミナーでは、技術セミナーとしてNTTサイバーソリューション研究所の小川克彦氏(マルチメディア端末プロジェクト担当部長、プロジェクトマネージャ)が“今そこにあるブロバン・サービス”、セミナー1として(株)情報通信総合研究所取締役の田川義博氏が“ブロードバンド時代のデジタルデバイドとユニバーサル・サービス”、セミナー2として(株)ジェイ・キャスト編集長の中野潔氏が“ブロードバンドの著作権問題”と題して、それぞれ講演した。

このうち、小川氏の技術セミナー“今そこにあるブロバン・サービス”では、金沢市内でのFTTH実証試験“FTTH金沢トライアル”についての総括説明が行なわれた。

NTTサイバーソリューション研究所のマルチメディア端末プロジェクト担当部長、プロジェクトマネージャ小川克彦氏
NTTサイバーソリューション研究所のマルチメディア端末プロジェクト担当部長、プロジェクトマネージャ小川克彦氏

FTTH金沢トライアルは、日本電信電話(株)および西日本電信電話(株)、松下電器産業(株)、松下通信工業(株)、北陸松下ライフエレクトロニクス(株)の5社が共同で、金沢市内において行なったFTTHの実証実験。期間は2000年5月18日から2001年6月30日まで。

トライアルは、複数の拠点を光ファイバーで結んで1つのLANとして機能させるNTTの“ワイドLANサービス”を、41回線(SOHO27回線、集合住宅5回線、街頭2回線、公共機関2回線、実験用拠点5回線)約120世帯に提供して行なわれた。通信速度は最大10Mbps。参加は無料ではなく、1回線あたり月に8000円を課金する。NTT西日本の金沢局と各世帯を光ファイバーで結び、ONU(光ファイバーの終端装置)から先は10BASE-Tでパソコンやホームゲートウェイに接続する。

同トライアルでは、ポータルサイトとして“ひかりチャンネル”を開設し、個人やサークルの情報発信や観光・外食情報、ライブ中継や映像・音楽のオンデマンド配信などを行なった。

小川氏はFTTH金沢トライアルが、「こんなにうまくいくとは思わなかった」と語る。実際、サービス終了後は利用料金は値上がりしたが、それでも多くのユーザーは引き続き利用しているという。

また、小川氏は金沢工業大学が、大学構内だけでなく学生の住む周辺のアパートまでネットワークを設置した例を挙げた。構内には約5000口のLANポートを設置し、周辺の約200棟、3500屋のアパートも光ネットワークで接続した。8000名の学生の同ネットワークの利用率は高く、小川氏は「あたりまえのことだが」と前置きしながら、「携帯電話と同様のマーケットセグメント」であることを実感したと語った。

また、トライアルに参加した27社はさまざまな形でインターネットビジネスに乗り出したが、小川氏は「BtoBで、きちんとしたビジネスモデルのある所は、うまくいった」とし、“ブロードバンド=ビジネス”だと再認識したと述べた。

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