このページの本文へ

日本ネットワークアソシエイツ、CRMソフト『Magic Total Service Desk Enterprise Edition Ver 7.0』を発表

2001年10月17日 23時27分更新

文● 編集部 中西祥智

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

日本ネットワークアソシエイツ(株)は17日、ヘルプデスクおよびコールセンター向けのCRMソフトウェア『Magic Total Service Desk Enterprise Edition(以下Magic TSD) Ver 7.0』を発表した。価格は111万5000円からで、11月9日に出荷を開始する。

『Magic Total Service Desk Enterprise Edition Ver 7.0』
『Magic Total Service Desk Enterprise Edition Ver 7.0』トップ画面

Magic TSDは、クライアント側がウェブブラウザーのみで動作する、「100%ウェブベース」のCRMソフト。主な特徴としては、GUIや機能の追加などが容易に行なえることや、標準で多くの機能を搭載しているため、特定の用途向けに追加ソフトなどをインストールする必要がないことを同社では挙げている。

同日の記者発表会で加藤孝博代表取締役社長は、同社の事業展開についての説明を行なった。親会社の米ネットワークアソシエイツ(Network Associates)社を中心とするグループ全体で、売り上げは対前年比30~40%の増加を目指し、年間10億ドル(約1210億円)の売り上げ高を、倍の20億ドル(2420億円)にすることが当面の目標だという。

加藤孝博代表取締役社長
加藤孝博代表取締役社長

その売り上げは、ビジネスユニットにもよるが、北米が7割を占めている。米ネットワークアソシエイツでは、日本やドイツなど、ワールドワイドでの売り上げの拡大を重視しているという。加藤社長は日本法人について、「対前年比30%以上、50%の成長を目指す」と語った。成功する要素の高い製品・サービスは積極的に推進するため、テクニカルサポートおよび営業、マーケティング力の強化を図るという。

ネットワークアソシエイツの各製品
ネットワークアソシエイツの各製品、ブランドの位置付け

また、加藤社長はマイクロソフト(株)のウェブサーバー『IIS』に感染する“Nimda”ウイルスに関して、同社のウイルス対策ソフト『マカフィー(McAfee)』シリ―ズが高く評価されていることも語った。そして、「サイバーテロに対して我々の役割は大きく、さまざまな企業を買収してそういった商品・サービスを提供できることが、我々の強みだ」と述べた。

Magic TSDは、日本では今回のVer 7.0が初めての販売となるが、米国では、ヘルプデスクに限ると43%の市場シェアを獲得しているという(米データクエスト社調べ、1998年)。同社によると「まんべんなく、あらゆる業界」の、1900社以上の企業に導入されている。また、ニューヨーク市が、同時多発テロの被災者へ情報を提供するために設置した仮設事務所で、Magic TSDが使用されているという。

Magic TSDの米国での市場シェア
Magic TSDの米国での市場シェア(ヘルプデスク関連CRM)

Magic TSDでは過去の問題と解答例を列挙するFAQ形式で画面表示を行なうため、コールセンターはエンドユーザーからの問い合わせに効率的に応じられるという。また、エンドユーザーにそのFAQを提示し、全文検索機能も提供する“セルフサービス”での問題解決によって、コールセンターの負担を軽減する。

Magic TSDの活用例としては、ヘルプデスク・コールセンターのほか、サポートセンター業務、営業支援、社内の資産管理や購買管理業務など。また、保険業や流通業といった代理店経由での営業を行なう業種での、代理店向けのヘルプデスクやサポートにも使用できるという。同社は、他社製品ではそういった業務ごとにモジュールのインストールが必要になるが、Magic TSDは標準構成だけで対応できることを強調する。

Magic TSDの検索結果画面
Magic TSDの検索結果画面

Magic TSDのサーバー側の動作環境は、Pentium III-450MHz以上(933MHz以上推奨)、512MB以上のメモリー(1GB以上推奨)を搭載したマシンで、OSはWindows NT Server 4.0(SP6)/2000 Server(SP1)以降。アプリケーションサーバーにはOutlook 2000(SP1)またはLotus Domino 5.04aを、データベースサーバーにはSQL Server 7.0(SP2)/2000あるいはOracle 8.1.6(Patch Set 1.3)、メールサーバーではExchange Server 5.5(SP4)/2000またはLotus Domino 5.04aが必要となる。

クライアント側の動作環境は、Pentuim II-266MHz以上(Pentium III-300MHz以上)を搭載したパソコンで、Internet Explorer 5.01(SP1)以降をインストールしたもの。

同社では、2005年にはCRMの市場規模は600億円程度になると予想している。Magic TSDの初年度の売り上げは、10億円を見込んでいる。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン