オールインワンセットでお買い得なコンパクトデジカメ
――FinePix2600Z
FinePix2600Zの電源を入れるとレンズがせり出してくる。 |
FinePix2600Zは、2800Zとは対照的にソリッドなデザインを採用するコンパクトデジタルカメラだ。同社の「FinePix2500Z」に似たスライド式レンズカバーを装備するが、2500Zでは単3×4本構成だった電池が2600Zでは単3×2本となり、本体サイズが小さくなったほか、デザインや操作系が一新されている。
FinePix2600Zの電源をOFFにしてレンズカバーを閉じたところ。レンズ右部にはレンズカバー移動用のレールが目立つ。 |
本体サイズは99.8(W)×53.9(D)×65(H)mmと、いわゆる“銀カメ”に比べるとかなり大きめ(体積比でキヤノンの「IXY DIGITAL 200」の2.6倍)で、とくに奥行きが53.9mmもあるのでポケットに入れるには少々ためらわれる。ただし、レンズは本体内にすべて沈胴してフロントがフラットになるため、ポーチなどに入れる際や取り出すのはスムーズに行える。
FinePix2600Zの前面。レンズカバーやカバーの指をかけるところ、鏡胴とレンズ部など、楕円形がデザインモティーフとして用いられている。 |
特徴的な前面のレンズカバーを手でスライドさせ、上面の電源スイッチを入れる(スライドさせる)とレンズが伸張して撮影可能となる。電源を最初に入れてからレンズカバーをスライドさせてもよいのだが、レンズカバーを完全にオープン(右端でカチッと固定される)にしないと液晶モニタに「!LENZ COVER」という警告が表示されて撮影できない。
FinePix2600Zの上面。シャッターボタンの左にあるのが電源スイッチで、スライドさせてON/OFFを行う。 |
なお、上面のシャッターボタンの周囲にあるモードダイヤルを再生にした状態では、レンズカバーを開けなくても電源投入が可能だ。電源を切るときは、電源スイッチをスライドさせればレンズが沈胴するので、それからレンズカバーを閉めればよい。電源ONでレンズが伸張したままレンズカバーを閉めようとすると液晶画面に警告が表示されるとともにレンズ沈胴が始まるようになっている。また、これは2800Zも同様であるが、一定時間(セットアップメニュー内で指定可能)操作しないとまず液晶モニタがOFFとなるスリープ機能が働くが、なにかスイッチを押せば1秒以内に復帰する。スリープ状態のままさらに一定時間無操作だと、レンズが沈胴して電源OFFとなる。
FinePix2600Zの底面にあるフタを開けると電池とスマートメディアが現れる。 |
分厚い印象を受けるボディだが、手にとってみるとグリップ感は良好で、撮影時に不安感はない。ただ、撮影の際にはレンズカバーと電源スイッチのスライド動作の2つが必要となるのは少々煩わしく感じる。また、電源投入時には必ず液晶モニタが点灯した状態となるのだが、光学ファインダを主に使用する人のために、液晶表示のON/OFFを記憶できるようにしていてもよかっただろう。