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カノープス、ビデオキャプチャー機能搭載グラフィックスカードを発表

2001年10月11日 22時26分更新

文● 編集部 佐々木千之

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カノープス(株)は10日、都内で製品発表会を開催し、5月に発表したグラフィックスカード『SPECTRA F11 PE32』にビデオキャプチャー機能を追加した『SPECTRA F11 PE32 C-Tune(シーチューン)』を発表した。また9月19日に発表した、デジタル-アナログビデオコンバーターユニット『ADVC-100 Advanced DV Converter』の説明も行なった。

SPECTRA F11 PE32 C-Tuneは11月発売予定でオープンプライス。予想店頭価格は約3万3000円。ADVC-100は11月末発売予定で、価格は3万4800円となっている。

グラフィックスカードにビデオキャプチャー機能を統合した『SPECTRA F11 PE32 C-Tune』

SPECTRA F11 PE32 C-Tuneは、米NVIDIA社のグラフィックスチップGeForce2 MX 400と166MHz動作のSDRAM 32MBを搭載した、AGP4X対応グラフィックスカードSPECTRA F11 PE32に、アナログビデオキャプチャー機能を持ったグラフィックス出力アダプター『SSH Type-C』を組み合わせた製品。SSH Type-Cは本製品以外でも利用可能で、11月に単体でも9800円で発売する。利用できるグラフィックスカードは『SPECTRA X20』『同 8800』『同 8400』『同 7400DDR』『同 F11』『同 F11 PE32』。

『SPECTRA F11 PE32 C-Tune』
『SPECTRA F11 PE32 C-Tune』
『SSH Type-C』
『SSH Type-C』

従来パソコンでビデオキャプチャーを行なおうとした場合、グラフィックスカード(AGP)のほかにビデオキャプチャーカード(PCI)を使用する必要があった。カノープスによると、この場合は(グラフィックスカードとキャプチャーカードで)割り込み信号(IRQ)2つを消費するほか、グラフィックスカードとキャプチャーカード間のオーバーレイ画像データ転送や、HDDへのデータ転送などのためにバス占有率が高くなってしまうという。これに対しSPECTRA F11 PE32 C-Tuneでは、IRQ消費が1つになるほか、バスを経由する画像データが最小限ですむため、高速な画像キャプチャーが安定して行えるとしている。

ソフトウェアでは、AVI画像キャプチャーやDVDビデオ再生が可能な『MEDIACRUISE』、MPEG-1/2キャプチャーソフト『WinCoder』、AVI/MPEG/DVなどの動画ファイルとWAVE/MP3などのオーディオファイルに対応したビデオ編集ソフト『WinProducer』の3本が付属する。

『MEDIACRUISE』
『MEDIACRUISE』

またカノープスでは、パソコンでTV画像を見るための『TV Tuner Unit』を、11月に発売の予定。価格は現時点では未定。カノープスでは、パソコン内蔵タイプも検討したがパソコン内部は電磁波ノイズが多く、画質を優先するために外付けタイプにしたという。TV Tuner Unitとパソコンとの接続は、AVケーブルとUSBで行ない、添付のソフトウェアでチューナー機能をコントロールする。電源はUSBでなく、ACアダプターを使用するが、これもノイズを排除して高画質を得るための選択であるとしている。なお、SPECTRA F11 PE32 C-TuneとTV Tuner Unitのセットモデルも11月に発売予定という。価格は未定。

『TV Tuner Unit』とSPECTRA F11 PE32 C-Tune
『TV Tuner Unit』(左)とSPECTRA F11 PE32 C-Tune(右)

カノープスのDVコーデックをハードウェア化したチップを採用した『ADVC-100』

ADVC-100は9月11日に発表したデジタルビデオ信号とアナログビデオ信号の相互変換を行なうコンバーターユニット。カノープスが得意とするノンリニアビデオ編集システム機器のノウハウをつぎ込み、“簡易リファレンスカラーバー出力”や映像と音声のずれが起きないようにデジタイズする“Locked Audio”機能などを備える。アナログビデオ信号はビデオ機器などの標準アナログ信号(NTSC/PAL)だけでなく、ゲーム機などの非標準アナログビデオ信号にも対応している。

『ADVC-100』
『ADVC-100』
ADVC-100の背面
ADVC-100の背面

ADVC-100が備えるIEEE1394インターフェースには、リンクチップとして日本電気(株)製の『DVコーデック内蔵IEEE1394リンクLSI』を搭載している。このリンクLSIは、日本電気とカノープスが共同開発したチップで、世界で初めてDVコーデックチップとIEEE1394リンクチップを1チップにしたものという。DVコーデックでは、カノープスが開発したアルゴリズムを、ハードウェアに移植したとしている。

デジタルビデオ/アナログビデオの相互変換で、さまざまな映像機器に対応できるとしている
デジタルビデオ/アナログビデオの相互変換で、さまざまな映像機器に対応できるとしている

入出力端子は、前面パネルにオーディオ入力(ステレオ)、ビデオ入力、Sビデオ入力、DV入出力(4ピンIEEE1394)を備え、背面にはオーディオ出力(ステレオ)、オーディオ入力(ステレオ)、ビデオ出力、Sビデオ出力、Sビデオ入力、DV入出力(6ピン)を備えている。

ADVC-100の入出力端子群
ADVC-100の入出力端子群

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